昨年9月30日に「みらい長崎ココウォーク」(長崎市茂里町)近くにオープンした手作りハム・ソーセージ専門店「グリースハウゼ ナガセ」(目覚町、TEL 095-800-3706)が現在、少しずつ人気を高めている。
店名は、スウェーデン語で豚を意味する「Gris(グリース)」とドイツ語で家を意味する「Hause(ハウゼ)」の造語で、日本語で言えば「豚の家」。店主の長瀬文吾さんは「国や老若男女の違い、ハンディキャップのあるなしに関係なく、どんな人にも安全でおいしいハムを提供したいとの思いが込められている」と話す。商品は無添加・低添加を心掛け、長崎県産の豚や五島で採れる天然の塩など使う食材にもこだわっている。
1982(昭和57)年生まれの長瀬さんは、奈良県の福祉施設で10年ほど勤務した経歴を持つ。入所者と一緒にハムやソーセージを作った経験や、福祉に対する当時からの思いが「ハンディキャップのあるなしに関係なく」とのコンセプトにつながっている。
「福祉の世界に長くいたが、もっと広い意味でいろいろな人が楽しく働ける場所を地元の長崎に作りたいとの思いがずっと心の中にあった。当店は、その思いの結晶の一つ」と長瀬さん。長崎に帰り「雪の浦手造りハム」(長与町高田郷)で修業を積み開業準備を進めてきた。
「食べるという行為は人が生きる基本。安心して食べられて、思わず笑顔になれる商品をこれからも作り続けたい」とも。
顧客からのリクエストが多かったこともあり、昨年11月に立ち上げたという手作りハム・ソーセージの通販サイトは、オープンから1カ月ほどがたった現在、「無添加ロースハム」(約370グラム、2,800円)、「無添加ベーコン」(約170グラム、1,000円)、「生ソーセージ(未加熱腸詰め品)」(5本入り、500円)が売れ筋上位の3品という。
妻のみさとさんは「近所の人たちにもよく立ち寄っていただく。これからも夫と力を合わせて盛り上げたい」とほほ笑む。
営業時間は9時~19時。