長崎県は現在、熊本地震で被災した一時避難者のために宿泊施設の無償提供を行っている。
中村法道知事のほか、福岡、佐賀、大分、宮崎、鹿児島、沖縄、山口の8県の知事らによる「被災者一時避難受け入れ」共同宣言に基づく措置。長崎県は「平成28年熊本地震長崎県緊急支援室」を設置し、4月26日から受け入れを開始した。
受け入れ対象となる施設は、県営住宅、県職員住宅、教育庁教職員住宅など220戸、51室のほか、公立学校共済組合が運営する「ホテルセントヒル長崎」(長崎市筑後町)の予約がない空室を提供。市町施設も市町営住宅(192戸)、市町教職員住宅(39戸)が対象となる。利用者は無料で宿泊できるほか、照明器具や寝具、ガスコンロなどの提供も予定する。
県内の民間ホテル、旅館でも12市町、131施設(4月21日現在)を対象として、原則1週間単位で最大1カ月を限度に受け入れる。期間中は原則として毎日3食が無償提供され、宿泊費も無料。県は1日当たり500人から3,000人ほどの受け入れを見込む。
利用を希望する被災者は、相談窓口(TEL 095-895-2046)で事前の手続きが必要。 手続き完了した利用者は、無料送迎バスの予約ができる。毎日、JR宇土駅東ロータリー(10時発)、JR熊本駅新幹線口バス駐車場(11時30分発)から偶数日は長崎ルート(進行順に熊本新港、島原市、雲仙市、諫早市、長崎市)、奇数日は佐世保ルート(同、益城熊本空港IC、佐世保みなとIC、佐世保市)を運行する。
同支援室では被災した児童生徒の就学機会を確保するため、長崎県内の公立学校(小・中・高校および特別支援学校)への転学(転校)の相談にも応じる。公立高校で受け入れる場合、授業料や入学手数料を免除するほか、必要となる教科書費や学用品費など、一人当たり16万円を限度に支援する。