浜町アーケードでは1月2日、多くの店で初売りが行われ、特設会場では「浜んまち新春初売りコンサート」が開かれた。
今年、創業80周年を迎える浜屋百貨店(長崎市浜町)では、初売りに訪れる買い物客を誘導するため、早朝から店員らがアーケード内に誘導路を作って待機。開店直前までにアーケードの両側に並んだ買い物客の列は、延べ100メートル以上におよび、新たな客がさらに続いた。
10時になると「開店します。安全のため走らないでください」という声を合図に買い物客らが次々に入店。店員らは客の安全を確認しながら一定間隔のグループごとに誘導し、全員が入店するまで約15分を要した。担当者によると、毎年3000人ほどが初売りに並ぶという。
ベルナード観光通りの旧浜せん前に設けられた特設会場では、11時から毎年恒例の「浜んまち新春初売りコンサート」が開かれ、縁起物の獅子舞やクラリネット、ファゴット、ピアノによる演奏が披露された。
獅子舞はインドから中国を経由して日本に伝えられ、日本では飢饉(ききん)や疫病を追い払うため、伊勢(現在の三重県)で正月に舞ったのが始まりと言われている。獅子が頭をかむことで人間の邪気を食べると信じられており、一年間無病息災で過ごせるように頭をかんでもらおうと多くの人が列に並んだ。コンサートでは「お正月」「乾杯の歌」「新世界より」などが演奏され、買い物帰りの人たちが立ち止まったり、用意された椅子に座ったりしながら耳を傾けていた。
浜町アーケード、中通り商店街など、近隣の多くの店舗で初売りが行われ、呼び込みの掛け声や、買ったばかりの福袋を持った老若男女で通りは終日にぎわった。