長崎市在住のライターで劇作家の小川内(おがわうち)清孝さんが6月、第22回「ライターズネットワーク大賞」を受賞した。
ライターと編集者・出版業界との活発な交流を目的として1993年に設立された親睦団体「ライターズネットワーク」(東京都)が毎年、特に優れた著作などに対して授与する同賞。
小川内さんは、長崎文献社から昨年刊行した「赤い花の記憶 天主堂物語舞台裏」と、構成・執筆を手掛けた「チンドン大冒険 ボクがチンドン屋になった理由」、地元長崎を舞台にした市民ミュージカルの台本・上演、原爆をテーマにした平和朗読劇の脚本・演出など、これまでの活動とその記録を表した著作が評価されての受賞となった。
選考委員で食環境ジャーナリストの金丸弘美さんは「小川内さんは地元でのライターから一歩進み、市民と一体となった創作活動メンバーとして参加。長崎の歴史をたどり、住民参加のミュージカル、朗読劇を通して平和を次世代につなぐ新たな創作活動を作り出してきた。これまでの活動と、その記録を表した著作をたたえた」と話す。
小川内さんは「昨年関わった2冊の単行本が評価され、とてもうれしい。お世話になった全ての方に感謝している。来年7月21日に長崎ブリックホールで『赤い花の記憶 天主堂物語』が再々演されることも決まった。今後もライターと劇作家両方の活動を通じて、地域文化創成の一端を担えるよう精進したい」と話す。