長崎の中通り商店街にある「カフェ豆ちゃん」(長崎市諏訪町、TEL 095-800-5089)が11月1日、長崎和牛などのすじ肉を使った「カレーランチ」を始めた。
前身は2013年3月11日まで近くの東古川町で営業していた同名のカフェ。店主の吉田隆さんは2013年公開の映画「ペコロスの母に会いに行く」の原作者で漫画家の岡野雄一さんの個展を開くなど、同作が広く知られるきっかけを作った人物。自治体の広報誌などを手掛ける現役のデザイナーでもある。ユニークな店名は、吉田さんの両親が1965(昭和40)年ごろまで営んでいた豆類専門店「豆ちゃん」に由来する。今年6月、吉田さんは両親がかつて「豆ちゃん」を営んでいた場所(老舗和菓子店「岩永梅寿軒」の斜め前)で店を再開した。
吉田さんによると、一番人気メニューは以前の店から続くオリジナルスイーツ「悪魔のティラミス」(500円)という。吉田さんが独自に開発したメニューで、ココアパウダーの代わりに細かいコーヒーパウダーで全体を覆う。「もともとコーヒー嫌いだったが、ほんの思い付きが私の人生を変えた。ほぼ全員の方がリピーターになる」と自信を見せる。
7月からは開店当初から試行錯誤を重ねて開発した「かんころ餅のタルト」(400円)がメニューに加わり、着実にオーダーが増えているという。かんころ餅はサツマイモを混ぜ込んだ餅の一種で、本県五島列島特産の県産品。
「カレーランチ」(980円)には国産和牛の「すじ肉」を使用し、一日10食限定で提供する。「一味違うカレー」を模索した吉田さんは、長崎和牛などの国産牛肉とメキシカンカレーにたどり着いたという。「アボカド、トマト、レタス、トルティーヤチップス(トウモロコシのトルティーヤをくさび型にカットして揚げたもの)をトッピングした。今までにない食感を味わってもらいたい」と力を込める。「スタート記念でコーヒーをサービスするが、カレー自体にかなりコストがかかる。いつまで続けられるか分からない」とも。
営業時間は、水曜・木曜・日曜=12時~18時、金曜・土曜=12時~24時。月曜・火曜定休。