長崎の昭和レトロ雑貨店「がちゃがちゃ屋」(長崎市大橋町)が4月24日、ネット販売を始めた。
店主の宮地理佳さんは長崎生まれ。昭和レトロ雑貨に興味を持ったのは15年ほど前、友人に連れて行かれた骨董(こっとう)市で、レトロな食器棚に一目ぼれしたのがきっかけ。即購入して部屋に置いたところ、他の家具と雰囲気が合わない。そこで、他の家具や食器なども同じレトロな雰囲気のものに買いそろえて部屋を一新したという。
宮地さんは会社員として働いていたが、両親が営む貸しガレージをどうしようかという話になった際、「昭和レトロな物を扱う店を開こう」と決意し両親を説得。勤めていた会社を辞め、車4台分の広さがある貸しガレージの壁にしっくいを塗り、古民家の引き戸などを再活用し自力で改装。手作りで2014年12月にオープンした。
ネット販売を始めたきっかけについて、「県外から商品を欲しいという問い合わせはあったが、実物との直接的な出会いを楽しんでもらおうという気持ちが強く、断っていた。今回、友人の後押しにより対応しようと決意。自分のできる範囲から少しずつ対応しようと思いネット販売を始めた」という。
店内には、昭和を感じさせる看板やブリキのおもちゃ、ガラス製品、レコード、ミシン、棚、映画のパンフレットなどが所狭しと並んでいる。来店した長崎の客が昔のチラシを見て「浜屋の地下に映画館があったなんて知らなかった。勉強になった」と驚いたこともあるという。全て自分で探し仕入れたもので、長崎県外、熊本、福岡などから来るお客さんも多く、東南アジアから来たこともあるという。
宮地さんは「長崎には古美術やフリーマーケット、雑貨の店はあるが、自分が好きな昭和レトロを感じさせる物を置いている店が無かった。仕入れも県外に行かなければなかなか見つからないが、物との出合いを楽しみながらやっている」と話す。「基本的に店にあるものは二度と手に入らない可能性が高い。もしかするとレアで高額な品もあるかもしれない。それも出合い。楽しんで発掘してほしい。ネット販売は、看板やトレーなどから取り扱いを始めているが、随時種類や数を増やしていこうと思っている。楽しみにしていてほしい」とほほ笑む。
営業時間は12時~18時。