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長崎・城山「マツダ」の名物ソフトが存続の危機 マシン修理に支援呼び掛け

店主の榊さんと名物ソフトクリーム

店主の榊さんと名物ソフトクリーム

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 長崎市城山町にあるお好み焼き専門店「マツダ」の名物になっているソフトクリームが、マシンの故障により存続の危機にさらされている。

マツダの店内

 同店のソフトクリームは、高く積み重ねられるように代々受け継がれてきた独自のレシピによって作られており、「12段ソフトクリーム」として長崎っ子に親しまれてきた。

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 事の発端は昨年12月末頃、ソフトクリームマシンから突如、大きな異音がしたこと。年が明けて約2週間後、バニラ味とチョコ味のソフトクリームを作るマシンのうち、チョコ味が凍らなくなってしまったという。

 開店以来40年以上にわたって修理やメンテナンスを繰り返しながら使い続けてきたマシンだが、修理の見積もりを依頼したところ、バニラ味を作る部品も合わせて交換を行う必要があることから費用が高額になることが分かった。

 5代目店主の榊(さかき)さんは「地元の方々の思い入れのある商品になっている。歴史ある店が次々にのれんを下ろしていくなかで何とか続けていければ…」と話す。

 榊さんは店主になって5年目。元々は理髪店やエステ店を経営していたが、病気の治療に専念するためやむなく店を畳んだ。治療後、療養しながら続けられる職を探していたところ、高齢で店を畳もうとしていた先代店主に知り合いを通じて紹介され、店を継ぐことを決意したという。

 五島出身の榊さんにとって、初めは店の一商品だったソフトクリームだが、昔を懐かしんで訪れる客の多さと思い入れの深さに驚かされたという。ある客は「ラジオで福山雅治さんが子どもの頃、市民プールの帰りに食べに来ていたと発言したことがきっかけで訪れるようになった」と話し、地元出身の有名人にとっても思い出の品であることを教えてくれた。

 高額な修理費用の捻出が難しいことから、現在クラウドファンディングによる支援を呼びかけており、集まった資金で修理することを目指している。しかし、修理してもいつまで使い続けられるか分からないことから、クラウドファンディングのゴールを2段階に設定し、新品購入できる資金が集まった場合にはこの先30年使い続けることを見据えて新しいマシンを導入する計画だという。

 支援者には、オリジナルステッカーや12段ソフトクリームの引換券をはじめ、高額支援者へはオリジナルグッズや五島列島酒造とのコラボ焼酎などの返礼品も用意。「12段ソフトクリーム存続のために支援の輪を広げてほしい」と協力を呼びかけている。

 ステッカーに描かれた同店のキャラクターは榊さんが同店を継いですぐに作ったもので、名前が決まっていないという。今後は命名イベントなども行い「店を盛り上げていきたい」と意気込む。

 営業時間は11時~20時30分。火曜・第3月曜定休。