イジゲン(大分県大分市)が提供する定額制サービスのマーケットプレイス「SEAT」が2019年2月から全国展開するのに先駆け、「長崎経済新聞」を運営するD.M.P LABO(長崎市万屋町)が長崎市内で先行展開する。 SEATは企業・店舗の定額プランをまとめて紹介するサービスで、いわゆるサブスクリプション(月額・年額定額制)サービスのプラットホーム。
イジゲン社長の鶴岡英明さんからSEATの説明を受けたD.M.P LABO社長の柿田紀子さんは「これからの世の中で加速していくといわれているサブスクリプションの新しいビジネスモデルになるのでは。『所有する時代から利用する時代』への先駆けとなり、企業や店舗とユーザーとをつなぐ新たなプラットホームになると感じてワクワクした」と振り返る。
一方の鶴岡さんも「柿田さんが持っているネットワークや人脈、マーケッターとしての視点から見るSEATの価値などを聞き、すぐに一緒にやっていきたいと伝えた」と言い、 両社は互いの強みを生かして事業展開を図るため、11月21日に業務提携した。
長崎経済新聞では来年2月、長崎市内の企業・店舗を対象にした定額制サービスを始める。ユーザーはSEATに登録後、一定の定額料金(月額)を払うことで各社・各店のサービスを受けられる仕組み。ユーザー側に価格的なメリットがあるうえ、企業・店側から見るとリピート化につなげる可能性が高まるほか、利用状況などを把握するマーケティング機能も備える。
「『定額制』と聞くとユーザーにとって少しハードルが高い印象があるが、新聞や家賃、習い事など実は定額制のものがあふれている。既存の分野に無いものでも、これからは定額制にすることで新しいサービスの提供やそれを利用する側のメリットも増えていくのでは」と柿田さん。
今回の長崎での成果を踏まえ、長崎経済新聞も参加する「みんなの経済新聞ネットワーク(以下、みん経)」との将来的な連携も視野に入れる。みん経は、全国100以上の地域の街ネタ・ニュースを配信するネット媒体から成るネットワークで、共に地域に根ざしたサブスクリプションのあり方を探っていく。