土木・防災教室が4月3日、児童クラブクローバー(長崎県西彼杵郡長与町)で行われ、同クラブに通う小学生42人が、土木が果たす市民の生活や防災についての役割を学んだ。
主催する「噂(うわさ)の土木応援チームデミーとマツ」は、「デミー」こと、長崎大学技術職員の出水享さんと共同技術コンサルタント福岡支店長を務める「マツ」こと松永昭吾さんが2016年に結成したユニット。学校では学べない体験を通して土木の役割を伝えているといい、これまでも子どもを対象にコンクリートの吹き付けや採石場での爆破体験、超大型重機の操縦体験などのイベントをボランテイアで16回企画し、延べ923人が参加している。2018年にはこの活動が評価され、土木学会が主催する土木広報大賞優秀賞を受けている。
教室では出水さんが道、橋、港、公園、上・下水道などを題材に土木が市民の生活に果たす役割について、松永さんが豪雨災害から守るダムなど、土木が防災に果たす役割について長崎大水害を題材に授業を行った。その後、土木偉人カルタを行い、楽しみながら日本や世界で活躍した土木技術者について学び、普段聞きなれない土木や防災の話に子どもたちは真剣な表情で耳を傾けた。参加者の一人である福田颯大君(9歳)は「土木は命を守る仕事。かっこよくて憧れる」と話した。
同ユニットでは土木・防災教室の開催は初めての試みといい、出水さんは「思った以上に子どもたちの反応がよく真剣に話を聞いてくれた。今日がスタート。今後も定期的に開催し、一人でも多くの子どもたちに土木や防災に関心を持ってもらいたい」と今後の開催にも意欲を示した。