「みんなで作ろうEXPO2025『ロゴマークをデザインしてみよう!』」が11月17日、長崎市立図書館(長崎市興善町)で開催された。主催は2025年日本国際博覧会協会。
デザイナーや地域の学芸員と一緒に万博のロゴマークの作り方を学ぶことで、万博をより理解してもらうことを目的に全国各地の図書館で行われている同イベント。
まず「大阪のイメージ」や「万博とはどんなものなのか」などについて、同協会の企画局戦略事業部事業推進課係長の田邉徹さんが質問を投げ掛け、日本で最初に行われた大阪万博を例に挙げながら、今では当たり前にあるものが当時はとても珍しいものだったことなどを説明。2025年の大阪・関西万博では会場やイベントについて、シンボルのようなものをあえて使わないことや大きな広場を設けるといった話もあり、参加者は熱心に聞き入っていた。
続いてバトンタッチしたデザイナーの藤原幸司さんからロゴマークが果たす役割や意味についてレクチャーがあった。「長崎」の漢字や長崎市のマークを例にし、リンゴの写真をだんだんと抽象化してイメージを見比べることで、同じシンボルでも色の違いで頭に浮かぶ形が変わることを実演し、文字の種類や色の種類で受け取るイメージが変わることを説明。その順番に添いながらロゴマークの制作が始まった。
ワークショップではテーブルに並べられた8枚のカードから自分で2つのカードを選び、そこからイメージするものを下描き用の紙に次々と書いていった。カードにはそれぞれ大きな文字で1つ、小さな文字で6つの言葉が記載されており、参加者はその言葉の中から自分が思い描く2025年の大阪・関西万博を形にしていった。最後に清書用の紙に書き、色を付ければ完成。色の塗り方やロゴを見る距離で見え方が変わるなどのアドバイスを受けながら、参加者は思い思いのロゴマークを制作し、子どもも大人も時間が足りなくなるほどデザインに熱中していた。最後に完成したデザインを缶バッジにして進呈した。
図書館でワークショップのポスターを見つけ、「面白そう」と友達も誘って参加したという親子は「普段はなかなかデザインというものに接する機会がない。今回のワークショップはとても楽しかった」と感想を話す。長崎市内から参加した小学生は「いろいろなデザインを考えるのは楽しいが、実際にデザインをしてみてそれを1つのロゴマークにすることが難しかった」と話す。一緒に参加した母親は「デザイナーさんのアドバイスがとても分かりやすかった」と話し、完成したロゴ缶バッジについて「自分の部屋に飾っておきたい」と笑顔を見せた。
田邉さんは「イベントを通して2025年の大阪・関西万博への関心を持ってもらいたい」と話し、藤原さんは「自分の手を動かしたことで、今後ニュースなどで目にした時に興味を持ってもらいたい。自分に近いことと思ってもらえたら」とほほ笑む。
2025年大阪・関西万博のロゴマークの応募受け付けは11月29日正午から12月15日の正午まで。応募方法は2025年大阪・関西万博ロゴマーク公募サイトで公開されている。