オフィス・コワーキングスペースを運営する日本リージャスホールディングスが長崎BizPORT(長崎市元船町)に「リージャス長崎BizPORTセンター」をオープンして2カ月を迎えた。
同施設は長崎県内に初進出、九州・沖縄エリアで16拠点目の開設。約501平方メートルのフロアには92席の「コワーキングスペース」と「オフィススペース」を完備。共用のカフェを併設する「ビジネスラウンジ」とセキュリティー管理された事務機器がそろう「ドキュメントセンター」、会議室を備え、席数分のメンバーシップ登録が可能。秘書業務を依頼できる受付スタッフが常駐し、世界中にある同社の施設を利用できるのも大きな特徴。
同社は世界120カ国、1100都市3300拠点、日本国内では42都市157拠点でオフィス・コワーキングスペースを運営し、世界最大のシェアを誇る。同社代表の西岡真吾さんは1998(平成10)年に入社。当時は「コワーキングスペース」という概念すらない中、手探りでのスタートアップだったという。「正直、何の会社なのか分からない。そして経営は大赤字。元々不動産事業を営んでいたことから『この事業は今後日本にも参入されていくだろう』という信念の下、立ち上げから関わり夢中でやってきた」と当時を振り返り、「今日では時代の流れに沿ってきたと実感している」と笑顔を見せる。
長崎への進出について「観光都市でもある長崎での開設は日本における『世界の玄関口』出島があった場所としていつか拠点を起きたいと思っていた。今年4月にオープンしたばかりの長崎BizPORTは環境にも恵まれた素晴らしい場所。このビルに施設を構えることができたことをとてもうれしく思う」と話す西岡さん。
「長崎市は立地的な特徴を見ても海と山に囲まれ、一つにまとまったマーケットになっていることから、当社のように『世界中どこにでもある施設』を目指す我々にとっては大変相性が良い。我々が目指す地域コミュニティーへの貢献と地域ビジネスの活性化においても、長崎は人を呼び寄せる魅力があり、人を呼ぶ資産があるのでニーズは十分にある」と展望を話す。
オープンと同時に入居を決めたという長崎再興代表の甲斐亮さんは「東京で事業展開をしている中で地元長崎にも拠点を置きたいと申し込んだ。県外への出張も多く、各地でWi-Fiなどが完備されたワーキングスペース場所を探すことが多く、メンバーシップに登録することで全国各地の施設をどこでも利用できることも大きなポイントだった」と経緯を話す。
リージャス・ジャパンでオフィス販売を担当する鳥越さんは「オープンから2カ月が経ち、おかげさまで順調に契約件数を伸ばしている。幸先の良いスタートが切れたのでは」と笑顔を見せる。
西岡さんは「レンタルオフィスとして大手企業にも利用頂いている。業態問わずさまざまな人や企業が利用することで新しいコミュニティー創出の場所にもなっている」と話し、ハロウィーンやクリスマスにはイベントを行うことから、「企業間や長崎の地域の方々とのコミュニティーの場としても活用してもらえれば」と今後の意気込みを話す。
利用料金は各種プランが用意され、4万円程度から。有料で会議室やコピー機などが利用できるほか、オプションで電話応対や秘書を依頼できるサービスも。