長崎市内を走る路面電車で3月22日、交通系ICカード「nagasaki nimoca(ナガサキニモカ)」の供用が始まる。
22日から路面電車に導入される「nagasaki nimoca(ナガサキニモカ)」
「nimoca(ニモカ)」は西日本鉄道グループ「ニモカ」(福岡市)が発行する交通系ICカード。2002(平成14)年から県内のバスや路面電車など公共交通機関6社が導入していたICカード「長崎スマートカード」のシステム老朽化に伴い、路面電車を運行する長崎電気軌道や県営バス、させぼバス、松浦鉄道などが導入を決めた。松浦鉄道ではすでに導入しているほか、長崎-福岡間の高速バスを運行する九州急行バスでも3月27日から導入する。県営バスなどほかの導入会社でも6月までに導入を完了する見込み。長崎スマートカードは各交通機関で順次利用廃止とし、夏までに新たなICカードに移行する。
「nagasaki nimoca」導入で、JR東日本が発行する「Suica(スイカ)」やJR西日本が発行する「ICOCA(イコカ)」など全国で相互利用可能な交通系IC10カードが使えるようになり、スマートフォンから直接ICカードサービスを使える「モバイルSuica」にも対応する。nimocaは「エヌタスTカード」を導入する長崎バスグループでも運賃の支払いなどに利用できる。
3月1日に5000枚限定で販売した「記念nimoca」は、7日に完売するなど好調な出だしとなっている。長崎電気軌道経営企画室の松坂勲さんは「現在でもICカードによる運賃支払いが全体利用の5割を超えている。全国相互利用カード導入により、地元民だけでなくほかの地域でICカードを使っている旅行者なども便利になる。キャッシュレス決済の比率は今後ますます増える」と話す。
「nagasaki nimoca」は現在、浦上車庫と蛍茶屋の営業所、西浜町と赤迫の臨時発売所で販売している。