長崎市南部の国道沿いで弁当などのテークアウト販売を行う「南長崎テイクアウトステーション」(長崎市柳田町)が7月13日にオープンして2カ月を迎えた。
長崎市南部地域の飲食店経営者らで構成する「南長崎テイクアウトステーション実行委員会」が運営する同ステーション。運営物件を所有する総合ケーブル(香焼町)から「この場所をコミュニティーの場にしてもらいたい」と相談を受けていた深堀町などで居酒屋を営む五平太の代表・伊藤弘和さんが「コロナ禍で飲食店が営業自粛を強いられていることがクローズアップされていたが、子どもを抱える子育て世代や高齢者など外出ができずに困っている人も多くいた。ガソリンスタンドの施設を活用することでドライブスルーでの購入可能にすれば、人との接触をなくし、安心して購入できるのではないか」と5月から弁当の試験販売を開始。SNSによる告知しか行っていなかったものの、1日30食から40食程度を売り上げたことから、毎日販売することにしたという。
想像以上に好評だったことから長崎市南部で営業している店にも声を掛け、5月24日にイベントを行ったところ多くの客が訪れた。7月1日からは常時数店舗の弁当の取り扱いを始めた。
弁当を買いに訪れた30代の主婦は「小さい子どもを連れてスーパーに連れて行きたくなかったのでとても助かっている。これからも利用したい」と笑顔を見せる。
伊藤さんは「近くで働いている人は毎日買いに来てくれる人もいる。梅雨に入り客足は少し減少したが、SNSを通じて知り遠方からわざわざ来てくれる客の姿もある」と話し、「今後も車の中から聴ける地元アーティストのライブや実演販売などイベントを定期的に開催したい」と意気込む。
営業時間は11時~14時(なくなり次第終了)。10月31日まで。