大村湾漁業協同組合直売所(時津町浦郷、TEL 095-882-2415)」に総菜コーナーが増築オープンして1カ月がたった。
大村湾で捕れた新鮮な海の幸を中心に県内漁協と連携して海産物の販売を行ってきた同直売所。「良い魚」を消費者に届けることで生産者と消費者をつなぎ、魚の魅力を知ってもらうことが漁協の役割の一つであるという思いからこれまでも活魚を中心に販売を行い、マグロの解体ショーなど実演販売も行ってきた。
同漁業協同組合は、「協同組合がSDGs実現にむけ役割を果たすべき民間のグループの一つ」として位置付けられていることから、魚を販売するだけでなく、子どもの教育にも役立ててもらおうと魚が泳ぐ様子が観察できるミニ水族館として活用できるように活魚水槽にも工夫を懲らし、地元の幼稚園や学校などへの出前授業や体験学習も積極的に受け入れてきた。
「魚食普及につなげようと料理教室なども行ってきていたが、家庭で魚の調理を行うハードルはまだ高い」と感じていたという松田考成組合長。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、家庭で素材から調理したものを食べる「内食」に目が向けられてきていることを感じたことから、調理された総菜を販売することで魚を食卓に取り入れてもらおうと売場の増築を決めた。
直売所に隣接する駐車スペースの一部に新たに調理場とイートインスペースを備えた惣菜コーナーを増床。昨年12月19日から営業を開始した。売り場には手頃な価格でボリュームのある直売所ならではの海鮮丼や刺し身をはじめ、その日に水揚げされた魚介類を使った総菜が並ぶ。
松田組合長は「鮮魚を販売することからこれまでは家で魚を調理する比較的年齢層の高いお客様が中心だった。口コミで惣菜コーナーのオープンが広まったためか、最近では若い年代の方も増えてきているのではないか」と笑顔を見せる。
直売所は1200メートルのウオーキングコースや健康遊具などを備える時津ウォーターフロント公園が隣接することから、ウオーキングや行楽などの訪問客の購買も見込む。
開店時間は9時~17時(日曜は16時まで)。