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長崎に農家バー 生産者とつながり「食」を考える場に

店主の渕上さん

店主の渕上さん

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 長崎市鍛冶屋町の「農家バーNaYa」が8月、オープン1カ月を迎えた。

納屋の雰囲気を再現した店内

 店主の渕上桂樹さんは雲仙市出身。千葉県船橋市で会社員時代、農産物の販売を担当していたことから長崎で野菜を作りたいと考え、レタス栽培に着手したが、3000個のレタスが規格外として出荷できない状態になったことから、直売を試み、ランタンフェスティバルでさまざまな野菜を仕入れて販売した。売り上げはあまり振るわなかったが、一緒に販売したホットワインが人気となり、ワインを片手に生産者の話に耳を傾けてもらえたことから、「農家バー」をオープンしようと決意したという。

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 渕上さんによると、農家では手伝いに来てくれた人と納屋で飲むことがあるため、その雰囲気を再現した内装にこだわり、店名も「NaYa」とした。渕上さんは「直売では、必要最低限のわずかな農薬にもお客さまの反応がシビアで、規格外にも否定的な反応をされることが多く、直売に求めているものはスーパーより安くて高品質なものだと感じた。農家バーでは、作り手の話をするとリスペクトしてくれる」と話す。

 店内中央に設けられたモニターには、渕上さんの出身地である雲仙市周辺の畑などの風景、収穫の様子や普段はあまり目にすることがない野菜の花などの映像を流している。メニューには島原産のショウガを使った手作りのジンジャーエールや旬の農産物を使った果実酒を取りそろえ、生産者から持ち込まれた野菜の直売も行っている。

 「一人で来店したお客さまが数日後に子どもや家族を連れて来店してくれることがよくある」と渕上さん。「食育など子どもの教育に熱心な親御さんが、子どもを連れて来てくれることがとてもうれしい。農業の大変さを知り、生産者に貢献したいという思いで立ち上げたお店でもあるので、農業関係者などにも来てもらい、農家と消費者をつなぐよりよいかたちをバーという場を使って創りあげていければうれしい」と意気込む。

 同店では9月1日に「秋の出会いの収穫祭 Let's NaYaコン」と題して若者の出会いを応援するイベントを開催し、さまざまな形で人と人が出会う場になることを目指すという。

 営業時間は18時~24時。問い合わせは(渕上さん、TEL 070-4465-2406)まで。