長崎県水産加工振興協会(長崎市三京町)が現在、運営するオンラインショップで送料無料企画を行っている。
同協会は長崎県内の水産加工業者が中心となり、水産加工技術の高度化や人材育成、製品開発、販路拡大などを目的に設立。毎年、長崎と佐世保の2会場で県内の水産加工品の魅力をPRする水産加工振興祭を開催するほか、長崎県や長崎県漁業協同組合連合会などとともに品評会や協会が認定するブランド品「長崎俵物」の審査などを行っている。
長崎俵物は県内で水揚げされた旬の魚介類を使った水産加工品のブランドで、干物やかまぼこなどの練り物からアヒージョなどの高次加工品まで現在97品が認定されている。認定基準として生の原料を使い、消費者の手に渡るまで一度しか冷凍されていないことや使用添加物の制限、工場の衛生規格などが定められている。基準をクリアした製品だけが申請できる年1回の審査会では製品の味や完成度などが厳しく評価され、認定後も3年毎に再審査が行われるなど厳格な規定を設ける。
協会では新型コロナウイルス感染拡大を受け、昨年の水産加工振興祭を中止にした。今年3月は旅行客など交流人口の激減をしていることから、長崎空港(大村市)にあるアンテナショップを撤退。これまで行っていた取り組みができなくなっていたことからネットを活用した新たな活動にシフトしようと昨年12月、ホームページを立ち上げウェブ即売会を行った。6月18日には持続的な販売を行おうとオンラインショップを開設した。
オンラインショップでは、品評会入選商品や長崎俵物ブランド商品などを中心に40業者が生産する約140種類の詰め合わせセットなどを並べる。受注した商品は生産業者から直送する形で運営を行う。同協会事務局長の並崎佐和さんは「全国有数の漁獲量を誇る長崎県では、地域ごとの加工業者が守ってきた数多くの味わい豊かな水産加工品がある。オンラインショップを通じ、商品を知ってもらうと同時に贈答品やお取り寄せグルメとして気軽に利用してもらえれば」と話す。
送料無料企画は8月10日まで。