「土木広報大賞2021」が2月9日、発表され、「デミーとマツの土木広報大賞2020」が特別賞に選ばれた。
同賞は土木学会(東京都新宿区)が土木に関する優れた広報活動や作品を顕彰するもので2018(平成30)年から行っている。第3回となる今回は日本全国から応募があった106件のなかから最優秀賞1件、優秀部門賞6件、準優秀部門賞11件、特別賞3件の合計21件を選出した。
特別賞を受けた「噂の土木応援チームデミーとマツ」は長崎大学職員の「デミー博士」こと出水享さんとサザンテック(大分県佐伯市)の上席技師長を務める「マツ」こと松永昭吾さんが日本の土木の役割や大切さを子どもたちに伝えるために2016(平成28)年に結成したユニット。さまざまなイベントを通じて子どもたちに学校では学べない体験を通して土木の役割を伝えている。
同ユニットは、第1回土木広報大賞で「ワクワク土木土木(ドキドキ) デミーとマツの驚き土木体験イベント」が優秀賞を、第2回で「デミーとマツ式応援したくなる土木広報」が教育・教材部門の準優秀賞を受けており、今回で3連続受賞となった。
「デミーとマツの土木広報大賞2020」は、土木学会が主催する「土木広報大賞」を通じて「土木の大切さを伝えようとする人が多くいることを知った」という出水さんが隔年開催となったことから2020年は表彰がないことを知り、「それなら今年は自分たちが開催しよう」と企画。これまで自薦方式で応募も行政の取り組みが主体となっていたが、「自らも行っているような民間の取り組みにもスポットを当てるきっかけにしたい」とSNSを通じて自薦・他薦を問わず受け付ける方式で裾野を広げるよう工夫。119件の応募の中から最優秀団体賞以下20件を選出し、昨年11月18日にオンラインで表彰式を行った。
出水さんは「自ら大賞を企画したことでこれまで知らなかった団体や取り組みを知るきっかけとなり、『土木の大切さを伝える仲間』の輪がさらに広がった。取り組みを通して世の中がどう変わったかが大切。これからもさまざまな活動を行っていきたい」と意気込む。