堀江貴文さんがプロデュースする会員制和牛専門店「WAGYUMAFIA(和牛マフィア)」(東京都港区)が、来年秋に開業を予定する長崎スタジアムシティプロジェクトのホテル棟(長崎市幸町)に「WAGYUMAFIA NAGASAKI」として開業することが決まった。
「ニッポンの和牛を世界へ」をコンセプトに2016(平成28)年、東京・赤坂に1号店をオープンした同社。現在は都内に会員制レストランのほか、カジュアルな「YAKINIKUMAFIA」やカツサンド店などを運営。2018(平成30)年に香港出店したのを皮切りに、世界展開も続けている。
国内では東京以外で初の出店となる「長崎スタジアムシティ」は、ジャパネットのグループ会社で地域創生事業を担う「リージョナルクリエーション長崎」(長崎市万才町)が2024年秋ごろの開業を目指して建設を進めている施設。約2万人収容のスタジアムを中心にアリーナやショッピングモール、オフィス棟などを併設。スタジアムシティホテル長崎は「最高の宿泊体験で『満足を日常に持ち帰る』を365日実現するホテル」をコンセプトに、スタジアムと長崎の山並みを楽しめる360度ビューとなる。
スタジアムの中心を見下ろせる最上階・14階の中央に出店が決まった同店。記者発表に登壇した浜田寿人社長と堀江貴文さんは「コロナ禍で減っていたインバウンド需要も2000万人規模にまで回復し、今後さらに増えることが期待されている。世界中で愛されている牛肉の中でも最高峰といわれている和牛を中心に九州のおいしい食材を紹介できることで産地に足を運んでもらうツーリズムにつながるのでは」と話す。堀江さんは「飲食はディスティネーションの目的としてもっと重要視されていい」と各地での事例を紹介。浜田社長も「歴史や文化、食、観光、そして平和など長崎はもっと盛り上がる要素がある」と地方創生ビジネスの展望について熱弁を振るった。
スポーツ・地域創生事業にも取り組むジャパネットグループ高田旭人社長は「民間企業が作ったホームスタジアムだからこそ、プレミアムシートの設定などチャレンジできる部分がある。食とエンターテインメントが絡み合った新しい地域創生の形を模索できれば」と意気込む。
堀江さんらは店が会員制となっていることにも触れ、「長崎の人にも楽しんでもらえるよう地元の方向けに会員になれる場を設けると同時に話題性にもつなげていければ」と意欲を示した。