バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)長崎ヴェルカ(以下、長崎V)の開幕戦が10月8日、県立総合体育館(長崎市油木町)で行われ、91-82で千葉ジェッツ(以下、千葉J)を下して白星発進を決めた。
長崎初のプロバスケットボールチームとして2020年に創設された同チーム。翌年スタートした結成初年度のB3を45勝3敗で制し、2021年10月30日に開催された第97回天皇杯3次ラウンドではB1所属のサンロッカーズ渋谷を85-84で下すなど躍進。今年5月21日にB2プレーオフで準優勝し、結成3年でB1への最短昇格を決めていた。
ワールドカップで日本代表キャプテンを務めた富樫勇樹選手を擁し、昨季B1準優勝の強豪・千葉Jをホームに迎えた開幕戦。入場者数は同チーム史上最多を更新する3908人を記録した。会場では試合に先立ち大石賢吾長崎県知事があいさつし、チームを激励。伊藤GMは2年前にB3開幕戦を同会場で迎えたことを振り返りながら、「チームの強みである総合力を発揮してリーグ首位を目指したい」と躍進を誓った。
試合は今季から長崎Vに加入したジャレル・ブラントリー選手と千葉Jのジョン・ムーニー選手のジャンプボールでティップオフ。ボールを奪った長崎Vが先制点を奪い、会場は大いに盛り上がった。第1クオーターではブラントリー選手や同じく今季からチームに加わった荒谷裕秀選手を中心にテンポよく得点を重ね、27対16とリードした。
第2クオーターでは富樫選手を起点に怒濤(どとう)のオフェンスで得点を奪った千葉Jが逆転し、一時リードする場面もあった。マット・ボンズ選手がバスケットカウントを決めて一気に盛り返した長崎Vが50-40でリードを守って試合を折り返した。
第3クオーターでも再び富樫選手の猛攻で64-58と点差を詰められたものの長崎Vがリードしたまま最終の第4クオーターを迎えた。
第4クオーター序盤では2点差まで詰め寄られたものの、ブラントリー選手を中心に反撃。長崎Vが主導権を握る試合展開にブースターの声援も最高潮に達し、再び千葉Jを突き放して91-82で記念すべき開幕戦をB1初勝利で飾り、会場は大きな歓声に包まれた。
富樫選手と同じくワールドカップに出場し、今季から長崎Vに移籍した馬場雄大選手の出場はなかったが、ベンチに姿を見せた馬場選手の姿に会場に駆けつけたブースターからは喜びと期待の声が上がった。
長崎Vは9日に行われた千葉J戦でも89-86で勝利。次戦は10月14日に富山グラウジーズとのアウェー戦を予定する。