ネオ観光案内所「Hubs ISHIBASHI」(長崎市大浦町)で3月17日、新グッズをお披露目するイベント「大浦石橋ルネッサンス」が行われる。
人と地域をつなげるネオ観光案内所として2022年12月にオープンした同施設。前を通る大浦石橋海岸通りの下は大浦川が流れる暗渠(あんきょ)となっており、施設の目の前の交差点の地下には大浦橋が眠っている。隣接する長崎電気軌道・石橋電停の名前の由来にもなっている同橋は木橋だったものを1886(明治19)年に地元有志らによって石橋に架け替えたもの。タモリさんが全国をまち歩きするNHKの「ブラタモリ」でも「坂の町・長崎誕生の秘密」にスポットを当て、タモリさんが暗渠をたどって地下に眠る石橋を見学する様子が放送されたことから注目を集めた。
中島川と全く同じ美しいアーチ石橋となっている大浦橋。運営するまちづくり団体「55HUBs」代表の岩本諭さんは「人知れず道路に埋められ、車にバスに踏み続けられながらも長崎居留地を支える『縁の下の力持ち』」と捉え、オリジナルグッズの題材にすることを決めた。
当日は大浦石橋をテーマにした新グッズとしてデザインした缶バッジを制作できるワークショップを開く。15時から、川さるく森山里海塾代表の兵働馨さんをゲストに迎え、「坂んまち長崎、暗渠の過去と未来」をテーマにトークショーを開催。兵働さんは土井首エリアを中心に暗渠も含め長崎各地の川を調査。平地が少ない長崎の街には大浦川のほかにも数多くの暗渠があることから、暗渠の写真を見ながら長崎の暗渠の過去・未来についてトークを繰り広げる。16時からは大浦石橋潜入調査の結果を報告し、その後、準備を進めてきた新グッズをお披露目する。
「観光地・長崎居留地にある観光案内所だが、これまでオリジナルグッズがなかった。目の前に眠る大浦橋の存在を掘り起こすと同時に新たな観光資源としてアピールしていきたいとグッズ制作に取り組んだ」経緯を振り返る岩本さん。「長崎居留地を影で支える存在として大浦橋にもスポットを当ててもらえれば」と笑顔を見せる。
開催時間は11時~18時。トークショーのみ事前予約制。ホームページで受け付ける。