長崎マリオットホテル(長崎市尾上町)が開業して、7月16日で半年がたつ。
1月に開業した同ホテルでは地産地消にこだわり、「今、ここでしか食べられない長崎」をコンセプトに長崎の食材の魅力を発信。佐賀県嬉野市出身で、20代で渡仏して南仏・プロバンス地方のレストラン3軒で1年半ほど修業後、ザ・ペニンシュラ東京などの料理長を歴任してきた総料理長の榮岩雅幸さんを中心に、県産の食材を6割以上使い、フレンチの技法を取り入れた料理を提供してきた。
同日から、開業半年に合わせ「長崎×南仏プロバンス」フェアを行う。レストランの提供メニューはこれまでも1カ月半ごとにメニューを刷新しながら季節の旬の食材を提供。榮岩さんは「渡仏して感銘を受けたプロバンス地方の料理法は、タイムやローズマリーといったハーブをふんだんに取り入れ、野菜が豊富でシンプルかつ素材を生かしたもの。これまでもフランス料理を核にプロバンス料理のテイストを取り入れてきたが、プロバンス料理を中心にメニューを構成するのは初の試み」と話す。
ランチでは平日限定で長崎県産のジャガイモ「西海31号」やハスイモ、マグロを使い南島原産のオリーブオイルで仕上げた前菜と長崎県産の牛肉をプロバンス風煮込み「ドーブ」に仕上げたメインディッシュ、デザートに長崎県産ブルーベリーのソースを添えた南フランスのアイスケーキ「ヌガーグラッセ」の3皿から成る「Le Ciel(ルシエール)」(5,500円)や「Beau Ciel(ボーシエール)」(6,500円)の2種類を提供。8月31日まで、それぞれ1,000円引きで提供する。
ディナーでは長崎県産の白身魚を使ったポワレに長崎県産のみそを隠し味にしたブイヤベースソースを合わせた魚料理や長崎和牛に大村産の白ナスや壱岐産のアスパラガスなどを添えた肉料理などを含む2種類のディナーコース(1万3,000円、1万7,000円)を用意する。榮岩さんは「プロバンスと長崎では根魚やホウボウといった白身魚など水揚げされる魚種も似ていることから、長崎の食材を生かしたプロバンス風の料理に仕上げている」と話す。
「西海31号や大村の白ナスなど今回から初めて取り入れた食材もある。長崎県内外の方に長崎の食材を知ってほしい。長崎の方にも地元に『こんな素晴らしい食材があったのか』と気づいてもらえるきっかけになれば」とも。
プロバンス地方では生産しているワインの9割がロゼワインで、プロバンス料理との相性も良いことから、フェアに合わせ「ロゼワインフェア」も開催。6種類のワインをそろえ、グラスでも提供する。
期間中、大人1人の利用に対して子ども1人までキッズカレー(1,500円)を無料で提供する。
支配人室の田中佑樹さんは「開業から半年を迎え、稼働率も上がってきているのと同時に利用客も増えてきている。フェアをきっかけに地元の方にも足を運んでもらい、長崎の食材の魅力を再発見してもらえれば」と来店を呼びかける。
提供時間はランチ11時30分~14時30分、ディナー17時30分~22時。8月31日まで。