「木村蒲鉾(かまぼこ)」(長崎市京泊3)が8月1日、初の一般向け工場見学会として親子向けに「学ぶ!作る!食べる!かまぼこ工場見学ツアー」を開催する。
1968(昭和43)年、長崎市清水町の一角で創業した同社。地域のかまぼこ店として親しまれてきたが、25年ほど前に長崎漁港水産加工団地内に工場を建て移転。石うすを使い、きめ細やかに練り上げた原料を低温で一晩寝かせてから油で揚げる「一晩低温熟成製法」で独特の「ぷりぷり感」と弾力のある食感にこだわり、首都圏で贈答用として販路を拡大。「地元の人にもおいしいかまぼこを手軽に味わってほしい」と2022年12月、工場の隣に直売所「きむらや」を開設していた。
今回のイベントでは、夏休みの小学生に地元特産品の一つとなっているかまぼこができるまでを知ってもらうのと同時に、「魚やかまぼこなどをあまり食べなくなってきている子どもたちにかまぼこのおいしさを知ってほしい」と工場長の岡本康平さんが中心となって企画した。
当日はかまぼこ工場の見学のほか、「かまぼこの原料となる魚を育む海の環境についても考えてほしい」と隣町にある、三重エリアを中心に清掃活動やアップサイクルアクセサリーなどを手がける「LUNASTELLA(ルナステラ)」(今博多町)の里見はるかさんを講師に迎え、ワークショップも開催。ワークショップでは「海洋ごみ問題を知ってもらうきっかけにしたい」と三重周辺の海岸で回収したシーグラスや貝殻を材料にランプシェード制作を行う。
昼食には、直売所で販売しているかまぼこを使ったバーガー「きむかまバーガー」を用意する。
「工場見学の受け入れは初の試み。かまぼこになじみのない子どもたちにも生産現場を知ってもらい食べてもらうきっかけにしたい。海の環境問題についても知ってほしい」と話す岡本さん。「夏休みの工作や自由研究にも活用してもらえれば」と参加を呼びかける。
開催時間は9時~12時30分。参加費は親子ペア2,500円で、子ども2人目から1,500円追加。汚れてもいい靴と飲み物持参。ワークショップでは制作に使いたいシーグラスなどの持ち込みも可能。インスタグラムで受け付ける。