
スイーツ生かしたまちづくりプロジェクト「My Sweet Nagasaki(マイ・スイート・ナガサキ)」のイベントが3月20日~22日、グラバー園(長崎市南山手町)をメイン会場に行われた。
フランスの菓子店「ピエール・エルメ・パリ」日本法人社長のリシャール・ルデュさんが長崎の観光や商業、教育、まちづくりに携わる人々に呼びかけて昨年11月に立ち上げた同プロジェクト。江戸時代に海外から砂糖が持ち込まれ、日本に砂糖や菓子の文化を広めた「シュガーロード」の起点となった長崎の歴史や文化に特別な思いがあるというルデュさんが中心となり、まちなかのにぎわいづくりや人材育成などに向けた取り組みを予定する。
初のイベントとなった当日、グラバー園では旧グラバー住宅周辺で「ピエール・エルメ・パリ」など県内外から集まったスイーツ6店が並ぶスイーツマルシェを開催。活水女子大学(長崎市)が販売する「ラッセルケーキ」は昼過ぎには完売するほど盛況だった。長崎の街の象徴にもなっている路面電車に乗り、ピエール・エルメ監修のマカロンやマンディアンショコラブロンなどのスペシャルスイーツとともに街なかの車窓を楽しむ「My SWEET TRAM」ではルデュさんも路面電車に乗り込み、自身がパティシエを志したきっかけやスイーツについてや、長崎への思いを語った。グラバー園展望台で行った「サンセットスイーツパーティー」にもプロジェクトに参加する「BLUEPRINT PATISSERIE LOUNGE」(銅座町)のシェフパティシエ神崎琢也さんと登場したルデュさんは「長崎というすてきな場所をスイーツとともに広げていければ」と意気込む。
22日に行われた「長崎居留地スイーツさるく」には9人が参加。長崎居留地歴史まちづくり協議会会長の桐野耕一さんが案内人となり、石橋電停から大浦町のオランダ通りにかけて散策。途中、前山餅饅頭店やフランス菓子のコアンコアン(以上、大浦町)などジャンルを問わずスイーツを扱う店に立ち寄り、スイーツに関する話を聞くとともに用意されたスイーツを試食しながらまち歩きを楽しんだ。
事務局長の若杉亮さんは「長崎のパティシエやまちづくりに携わる人が集まりイベントという形でお披露目することができた。まちづくりの一環として地元の人を巻き込んで長崎の街に誇りを持ってもらえるようなイベントを目指し、ブラッシュアップしながら長崎の街を盛り上げていきたい」と意気込む。「企業やパティシエを巻き込んで刺激になれば」とも。
ホテルインディゴ長崎グラバーストリート(南山手町)は4月1日から、「シュガーロード」をテーマに同プロジェクトをけん引するピエール・エルメ・パリとコラボしたアフタヌーンティー「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート with ピエール・エルメ・パリ」(6,700円)の提供を始める。昨年12月に開業した同ホテルでは初のアフタヌーンティーの提供となる。5月31日まで。