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稲佐山山頂に洋菓子店「無大」 思い詰まった稲佐山で再出発

来店を呼びかける江原翔太さん

来店を呼びかける江原翔太さん

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 「菓子屋 無大(むだい)」(長崎市稲佐町)が11月1日、稲佐山山頂展望台にオープンする。

彩り豊かなケーキを提供

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 稲佐山の麓にある洋菓子店「パティスリーフェリーチェ」(弁天町)店主の江原保史さんの息子でパティシエを務める江原翔太さんがプロデュースを手がける同店。翔太さんは高校卒業後、パティシエを目指して東京の専門学校に進学。卒業後は都内の洋菓子店で働いていたが退職し、知見を深めようと全国の洋菓子店を巡った後、父が経営する同店に入った。2022年6月に行われた「長崎県洋菓子コンテスト2022」グランガトー部門で金賞を受賞し、同年10月の「ジャパン・ケーキショー」に長崎代表として出場。審査員特別賞を受賞した。インスタグラムを通じて自身の作品を発信すると同時にアーティストとコラボしたイベントを企画するなど精力的に活動。昨年のクリスマスイベントへの出店では3日で3000個のケーキを販売するなど人気を集めている。

 2023年に当時、稲佐山山頂の展望台内にあった「INASA TOP SQUARE」内に同店をオープンしていたが、施設を運営する指定管理業者の撤退に伴い、今年3月31日で閉店。閉店の数日前に急きょ案内することとなったが、感謝イベントを行った最終日には閉店を惜しむ多くの客が訪れ、用意した1000個のケーキが3時間で完売した。

 「長崎を代表する観光地の一つでもある稲佐山に再び店を構えたい」と考えていた翔太さん。今年4月から新たな指定管理業者となった「アトラクト稲佐山共同事業体」の協力もあり、展望台にあるフリースペースの一角に店を構えることが決まった。

 ショーケースには翔太さんの代表作となる「黒-コク」「白-ハク」(以上、880円)や稲佐山をイメージした「稲佐山」(759円)など色とりどりのショートケーキが並ぶ。「ダックワーズ」(292円)や「チョコと無花果(いちじく)のケーク」(346円)、「サブレ ノワゼット」(465円)などの焼き菓子も用意。「コーヒー」「カフェラテ」「オレンジシュース」(以上、540円)などのドリンクも提供する。週末限定でホールケーキの販売も予定する。

 11月1日~3日はケーキ15種類をドリンクメニューと共に特別価格で提供。各日先着100人に粗品を進呈する。予約・取り置き不可。

 「今までに長崎にないような『視覚』『味覚』という点で経験したことのないような体験を手がけていきたいという思いを込めた店。多くの人の手助けで再び稲佐山に店を構えることができ、再出発できることになった」と話す翔太さん。「地元の人だけでなく、観光で訪れた人にも絶景とともにおいしいケーキを味わってもらえれば」と来店を呼びかける。「オーダーケーキの受注やイベント出店なども続けていきたい」とも。

 営業時間は17時~21時(金曜・土曜・日曜・祝日は13時~)。水曜定休。支払いはキャッシュレス決済のみ。現在、稲佐山山頂駐車場が閉鎖していることから、中腹駐車場からスロープカーまたは徒歩で向かう必要がある。

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