長崎県美術館で「長澤英俊展」-大型作品全19点を展示

長澤英俊作「バクダッドの葡萄の木」

長澤英俊作「バクダッドの葡萄の木」

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 長崎県美術館(長崎市出島町、TEL 095-833-2110)で現在、イタリアを拠点に世界的に活躍する彫刻家・長澤英俊さんの作品展が開催されている。

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1940(昭和15)年旧満州で生まれた長澤さんは、母親の実家がある埼玉県川島町で育ち、多摩美術大学に学んだ。在学中から旅を繰り返していたが1966(昭和41)年に日本を発って東南アジア、中近東に渡り、到着したミラノにそのまま住み着いてイタリアの芸術家と交流を持ち、本格的な創作活動を始めたという。

 同展では、1972(昭和47)年から2009年までの長澤さんの作品19点を展示している。当初はオブジェ作品を制作していた長澤さんだが、1970年代に入ると大理石やブロンズを使う彫刻的作品に変わり、その後次第に現在の作風を完成させていく。これらの作品は特にヨーロッパで高く評価され、ベネチア・ビエンナーレやドクメンタなどの主要な国際展でも紹介されてきた。

 同館広報担当の山下千代美さんは「長澤作品は空間すべてを作品にしてしまうところが特徴。一本も留め具を使わずに4本の大木が宙に浮いている「空の井戸」などは特に面白い作品。ほかにも興味深い作品が並んでいるので、ぜひ目にしてもらえれば」と話す。

開館時間は10時~20時。第2・第4月曜休館(祝日の場合は火曜休館)。入館料は一般900円ほか。8月29日まで

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