長崎歴史文化博物館(長崎市立山1)ホールで6月30日、福島の現状を伝えるドキュメンタリー映画「わすれない ふくしま」が上映される。主催は「福島と長崎をむすぶ会」
長崎の被爆者・廣瀬方人さんと福島の高校生・佐藤木綿子さんとの個人的なメールでの交流がきっかけとなり、今年2月に発足した同会。佐藤さんが修学旅行で長崎を訪れ、廣瀬さんの被爆体験を聞いたことからメールでの交流が始まったという。15歳で被爆し、50年以上にわたって原爆の恐ろしさを伝えてきた廣瀬さんは「佐藤さんの何気ないメッセージの中に、将来、子どもを産んでも大丈夫だろうかという不安やさまざまな苦悩と格闘していることが強く感じられ、自分自身の体験と重なって心が痛んだ。原爆を体験した被爆者や長崎に住む人々が福島の人々に何か寄り添えないかと考え、支援者らの協力を得て同会を発足した」と振り返る。
「しかし実際に福島に何度も足を運ぶと、ひとくくりに『福島』と考えられないほど状況が複雑。それでも長崎から遠い福島の現状を知ることで被災地の心に少しでも寄り添えれば」と、長崎で福島の現状を知る手段としてドキュメンタリー映画3作品を上映する。廣瀬さんは「それぞれの映画が、さまざまな切り口で福島の現状を描いている。皆さんが知らない福島もあると思うので、ぜひ見てほしい」と来場を呼び掛ける。
上映日程とタイトルは次の通り。
6月30日=「わすれない ふくしま」(2013年制作・上映時間96分)、
7月14日=「フタバから遠く離れて」(2012年制作・同96分)、
8月31日=「子どもたちの夏」(2011年制作・同78分)。
開場13時30分、開演14時(各回共通)。
料金は、3本セット券=3,000円(学生=2,000円)、当日券=1,200円(同=800円)。6月29日まで浜屋プレイガイドで販売する。
問い合わせは甲斐さん(TEL 050-3558-1066)まで。