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映画「ペコロスの母に会いに行く」、長崎で全国初公開

舞台あいさつする主演の岩松了さん(左)と原作者・岡野雄一さん(右)

舞台あいさつする主演の岩松了さん(左)と原作者・岡野雄一さん(右)

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 長崎ブリックホール(長崎市茂里町)で8月18日、映画「ペコロスの母に会いに行く」の完成披露上映会が行われた。同作品の一般への公開は全国で初めて。

舞台あいさつする赤木春恵さん

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 長崎市在住の漫画家・岡野雄一さん原作の同名漫画を映画化した同作品。昨年1月に500部だけ自費出版した本がインターネットを通じて人気に火がつき映画化が決定。その後は商業出版化も決まり、現在16万部を超えるヒット作品となっている。今年6月末に台湾で出版された中国語版は半月で1万部を超えたという。

 上映会場には前売り券を購入した観客や招待客など約1600人が集まり、上映に先立ちメーンキャストらの舞台あいさつが行われた。

 同作品の名誉応援団長でもある田上富久長崎市長は「とても素晴らしい映画が出来上がった。長崎は在宅医療を支えるドクターネットのように全国でも最先端の地道な活動が存在している街。全国公開される11月まで、ここで映画を見た人たちで応援団と宣伝隊を引き受けてもらいたい」とあいさつ。

 劇中で主人公の母・みつえ役を演じた赤木春恵さん(89)は「私はいつも憎たらしいしゅうとめのイメージがあるので、かわいいおばあちゃんを演じなければと思い続けてきた。介護する人、される人、それぞれの立場で味わえる素晴らしい作品」とユーモアを交えて語った。

 若いころのみつえを演じた原田貴和子さんは「幼なじみ役で実の妹(原田知世さん)と20年ぶりに共演できてうれしい。一人でも多くの人にこの映画が届きますように」と観客に向けて頭を下げた。

 主役のゆういち役を演じた岩松了さんは「この頭を作るのに毎回3時間半、外すのに1時間。撮影中は本当に苦行のような毎日。一体誰のせいだろう」と岡野さんを振り返って会場を笑わせた。岡野さんは「僕の地味な漫画がこんなに立派な映画になって夢のようだ。僕のせいで岩松さんには苦労をかけたが、この作品はふさふさ髪の人がやってもインパクトはなかったと思うので、やっぱりハゲていて良かった」と応じた。

 長崎県内での上映は11月9日から。全国では11月16日から劇場公開が予定されている。

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