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「ナガサキデザインニュース」創刊1周年-付録は地域おこし座談会

NDNを囲んで記念撮影するnullメンバー。「にわか面」をかぶるのが代表の「にわ仮面」さん

NDNを囲んで記念撮影するnullメンバー。「にわか面」をかぶるのが代表の「にわ仮面」さん

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 長崎の街のデザインに関する啓発活動に取り組む「null 長崎都市・景観研究所」が奇数月に発行する有料広報誌「ナガサキデザインニュース(略称NDN)」が1月号で創刊1周年を迎えた。

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 同誌は昨年1月、長崎で活躍するデザイナーや、長崎にあるデザイン性に優れたスポットなどを紹介する広報誌として創刊。デザイン性や独自性を犠牲にしたくないという考えからフリーペーパーにはせず、あえて1部50円で販売。デザインの仕事に従事する人や、デザインに興味がある人たちの間で人気を集めている。

 null代表の「にわ仮面」さんは「創刊のきっかけは思いつき。自分自身が長崎のデザインの世界を知りたかったことと、それらを整理して多くの人がデザインに興味を持つきっかけになる楽しい媒体が欲しかった。続けているうちに次号を楽しみに待っている人たちや、支えてくれる人たちがたくさんいることが徐々に分かってきた。今はそれだけ責任の重さを感じている」と振り返る。「昨年の秋、所要で東京に持参したらデザイナーに会う機会があり、一晩で一度に30部売れたことも。長崎だけではなく、全国各地にNDNを面白いと感じてくれる人がたくさんいることがうれしい。長崎という土地に秘められている可能性をあらためて感じた」とも。

 第7号では「魅力と機能をつなぐデザインの力」と題して田上富久長崎市長のロングインタビューを掲載。インタビューの中で田上市長は「長崎は平和都市、世界都市などいろいろな冠があり、デザイン都市という言い方はしていないがデザインの考え方をベースに持った街でありたい」と話している。

 「トップニュース」は竣工から50年以上経過した長崎市公会堂(長崎市魚の町)で昨年11月に行われた「公会堂さるく&トーク」を取材した草野佑研究員が執筆。東京通信コーナーは「江戸長崎と丸の内ハウス」と題して、在京研究員の草野秀樹さんが東京駅近くの丸の内ハウスについてリポートしている。デザインのある風景は「館内町の猫よけ」。猫よけとして長崎市内各地でペットボトルをよく見かけるが、住宅密集地の狭い通路に大量のペットボトルが一糸乱れず延々と並べられている壮観な風景写真が簡潔な紹介文とともに掲載されている。

 NDN恒例の付録は「実録・2014年からの地域おこし座談会」。自称「毒吐き系グラフィックデザイナー」の溝田真実さんが聞き手となり、長崎で活躍する「地域おこし協力隊」メンバーの小島健一さん(池島担当)、島川浩二さん(高島担当)、菅原洋樹さん(野母崎担当)、平井杏奈さん(琴海担当)の4人を交えて「地域おこし」をテーマに長時間に及ぶ自由討論を収録。記事を担当した「にわ仮面」さんは、収録自体は盛り上がったが4万字に達するテープ起こしのテキストを前にめまいを起こしそうになったという。

 「付録が命のNDN。第3号付録の『サカード』には特に思い入れがある。地元のテレビに取り上げられた後、福岡のテレビでも放送された。選挙とぶつかって実現はしなかったが、名古屋のテレビ局からも依頼が来た。札幌でもまねされて札幌市が『景カード』を発行した。もうすぐNDNから世界に羽ばたけるのではないかと実感した一年だった」とも。

 同誌は、「ツナグバサンカク」「石丸文行堂本店」「長崎県美術館ミュージアムショップ」ほかホームページで紹介する店舗で販売する。首都圏、関西圏での取扱店も募集している。問い合わせはホームページのメールフォームから受け付ける。

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