長崎市内にあるハワイアンカフェ「アロハヒコマ」(長崎市出来大工町、TEL 095-823-8477)で3月16日、長崎在住の介護福祉士が企画した「東日本大震災チャリティーコンサート」が開かれる。
主催者の片田尚孝さんは本業である介護福祉士の傍ら、長崎交響楽団のチェロ奏者としても活躍している。震災直後の2011年4月初め、医療支援のため宮城県塩釜市に赴いた片田さんは「避難所では足湯のボランティアを行い、いろいろな人の話を聞いた。長崎に帰る前の夜に強い余震に遭遇し、震災の恐ろしさを実際に体験した」と振り返る。「泊まっていた病院では非常事態の際に助かる見込みのない人や軽傷の人より優先順位が高い人を選別して救助するトリアージポスト緊急受け入れを経験した。長崎に帰ってからも自分が二次被災したような気持ちになり、精神的にとても耐えられなくて震災の情報からしばらく距離を置いた。一緒に行った仲間の中には耐えられず退職した人もいる」とも。
昨年11月、チェロ仲間のつてで、チェロ奏者でもある東北大学の高橋医師が来崎。長崎県内での演奏による慰問などを手伝った時に「これなら自分でもできる」と感じた片田さん。音楽仲間に協力を呼び掛けたところ、15団体が応じた。コンサートの演目は「三線」「テノール独唱」「クラッシックギター」「二胡アンサンブル」「物語読み聞かせ」など多岐にわたる。
「人間は弱いから支えあうことが必要だと身にしみた。できないことを悔やむより、何か自分にできる活動を息長く続けようと決めた。コンサートでは東北大学の高橋先生からのメッセージも伝えたい。チャリティーで集まった募金は南三陸町の行政機関に託す予定」と片田さん。
開催時間は16時~20時。入場は無料だが募金またはバザー商品購入とワンドリンクオーダーが必要。問い合わせは片田さん(TEL 090-3607-8339)まで。