長崎港「おくんち広場」(長崎市元船町)で5月17日・18日の両日、「カステラ早食い世界選手権」が開かれる。主催は長崎経済交流会。
同イベントは第3回「食の遊園地」の内部イベントとして開催。第1回から行われている人気イベント。運ばれてきたカステラを合図と同時に手でちぎりながら完食するまでの時間を競う。
カステラを提供する「白水堂」(油屋町)は、魚の町で1887(明治20)年に初代・白水喜八さんが創業した和菓子店。長崎独自の「桃かすてら」や「鯉(こい)餅菓子」などを製造・販売しており、通常のカステラは製造していない。同店では同イベント用に特別仕様のカステラを用意する。尺貫法(1958年廃止)が使われていたころまでは「1斤」と呼ばれていた「1号サイズ」は、通常およそ600グラムのところ約800グラムで提供。「小学生以下の部」は同サイズの3分の1を、「一般女性の部」は2分の1サイズを、「一般男性の部」は1号サイズ全部を、それぞれ完食することになる。昨年の「一般男性の部」優勝タイムは2分2秒。一般女性の部は1分57秒。
昨年まで設けていた「中学生の部」は一般女性と同サイズだったが、中学校の運動会が毎年開催日と重なるため「中学生の部」を廃止。今年から新たな部門として「カステラ駅伝」を設けた。同部門は3人1組でチームを作り、駅伝形式で全員が完食するまでのタイムを競う。サイズは一般男性部門の2倍にあたる約1600グラム(2号サイズ)を用意する。通常の1号サイズは、正方形の2号サイズを中央から切り分けたもの。「カステラ駅伝」では一般消費者が見ることができない「切り分ける前の正方形」の形で提供される。
「正方形の原型カステラが珍しいこともあって、カステラ駅伝に申し込みが殺到した。20組以上に達したため当日参加は難しい」とスタッフの諸岡進さん。「一昨年、第1回『食の遊園地』を企画した時は認知度がなく、知ってもらうためにかなり苦労した中で『カステラ早食い』は会場を盛り上げてくれた。最初だけ一部の人たちから、『長崎の伝統でもあるカステラを粗末にしてけしからん』としかられたこともあったが、今では地域活性化のイベントとして広く理解していただけたことがありがたい。当日参加も大歓迎なので、ぜひ遊びにきてほしい」と来場を呼び掛ける。
入場無料。「小学生以下の部」は17日12時~、「一般女性の部」は同日15時30分~、「一般男性の部」は18日14時~、「カステラ駅伝」は同日15時~。問い合わせは同実行委員会(TEL 095-818-5240)まで。