長崎出身の歌手が集まってライブを行う「じげもんライブ」が6月21日、東京・渋谷の国際連合大学で開かれる。
同ライブを呼び掛けたのは長崎市出身の歌手・竹本孝之さん。「私が16歳で上京したとき知っている人が誰もおらず、仕事と孤独の毎日だった。経験した者にしか分からないが、長崎から旅立つということは大変な勇気を伴う決断。あれから33年が過ぎた」と振り返る。竹本さんは「じげもんシンガーの会」を結成。最初のイベントとして「じげもんライブ in 東京」の開催を企画した。「じげもん」とは長崎の方言で、地元出身者や、長崎で取れる農産物や海産物などのことを指す言葉。
「これはただ長崎出身のシンガーが集まるイベントではない。孤独に包まれた私のような思いを後輩たちにさせたくない。今後、上京する後輩たちには心のよりどころを、在京の皆さんには少しでも故郷長崎を思い出してもらえるようなライブにしたい」と企画の動機を話す。「今回のライブのモットーは、『シンガーが全て自分自身でやること』。会場設営から音響、照明に至るまで、準備段階から時間を割いて何度もミーティングを重ねてきた。それでも足りない部分は、在京の長崎人の皆さんに助けてもらった」と話す。イベントには長崎県内の個人や企業、在京長崎出身者の同窓会など、竹本さんの趣旨に賛同したさまざまな「じげもん仲間」から多くの協賛が集まった。
竹本さん以外には、上奥まいこさん、松尾貴臣さん、Miyukiさん(以上、長崎市出身)、草野仁さん、タナカハルナさん(以上、大村市出身)、諸岡ケンジさん(佐世保市出身)、川田金太郎さん(雲仙市在住)の7人が出演する。竹本さんは「じげもんシンガーの願いは、長崎と東京を結ぶ架け橋になること。最初の一歩はとても小さく頼りないかもしれないが、この絆を少しずつ強く確かなものにして未来につなぎだい。今回のライブを在京長崎人の皆さんには心から楽しんでもらいたい。どうか、これからも温かく見守ってほしい」と力を込める。
開演時間は14時~17時30分(13時30分開場)。チケットは3,000円(全席自由)。詳しくはホームページで確認できる。