長崎歴史文化博物館（長崎市立山1、TEL 095-818-8366）で7月19日、お化け屋敷を実際に体験しながら人間の恐怖心を科学的に学べる体感学習型アトラクション「お化け屋敷で科学するin長崎」が始まった。

　同イベントを監修した日本科学未来館（東京都江東区）で2009年春に初めて行われ、以来全国各地で開催されている。同館の特設サイトによると、「恐怖は人間が生きる上で必要な感情であり、恐怖心によって人間は危険なものから未然に身を守ることができる」と解説。恐怖や喜びに代表される本能的な感情を「情動」と呼び、情動をつかさどる「大脳辺縁系」は進化的に古い脳で魚類から両生類、は虫類からヒトに至るまで多くの種に備わっているという。同イベントでは恐怖を体験しながら、自分が感じた「恐怖の正体」を自分で「科学的に解明する」という。

　入場者は「お化け屋敷エリア」を最初に体験。怖くて先に進めない人は途中でリタイアすることもできる。恐怖を味わった後は「なぜ怖いと感じるのか？」など、怖さを感じる脳の仕組みや心霊スポットについて「科学トピックスエリア」で学ぶ。「観察エリア」に進むと、人が驚く様子が実際に観察できる。

　教育普及グループの大石美織さんは「ネタバレになるので詳しいことは話せないが、このお化け屋敷の一番すごいところは驚かす絶妙のタイミング。『なぜ、こんなに絶妙のタイミングで驚かされるのか？』という種明かしが一番楽しめるかもしれない」と笑いをこらえる。

　開場時間は10時～19時。入場料は大人1,000円、高校・大学生700円、小中学生500円、3歳以上の未就学児300円。8月31日まで。