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長崎電鉄「電車deさるく」-元仙台市営電車に乗って復興祈願

当日、運行される車両

当日、運行される車両

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 長崎電気軌道(長崎市大橋町)浦上車庫で3月8日、国内で唯一現役で運行する元仙台市交通局の電車に乗りながら震災復興に思いをはせる「電車deさるく」が行われる。主催は長崎国際観光コンベンション協会。

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 1952(昭和27)年7月、新潟鉄工所製造の電車として仙台市でデビューした同車両はその後、ワンマン車両化によりドアが両端から前・中に改造された。全てのドアが引き戸式という珍しい車両は1976(昭和51)年3月末、仙台市交通局の軌道線全廃とともに同社に引き取られた後、「形式=1050形、車号=1051号」と命名され現在に至る。命名の由来は仙台市電になぞらえセンダイ(1000番台)を基礎に、昭和50年代に運転開始した車両という意味を込めている。車号は運転が始まった昭和51年から付けられている。

 毎年さまざまな切り口で企画している同イベントの発案者は、NPO法人「長崎の風」代表理事の黒田雄彦さん。東京出身で赴任した長崎での暮らしは、すでに40年を超えている。数年前、偶然再会した学生時代の同級生と一緒に東京の「日本橋」から長崎の「出島」まで、41日間かけておよそ1000キロの道のりを歩いた経験も持つ。

 「造船会社に勤めていたから基本的に乗り物が大好き。今年は3月11日が平日なので、家族で楽しめるように日曜日に企画した」と話す。当日は黒田さんの解説を聞きながら浦上車庫内を見学する。見学後は電車に乗って長崎駅方面へ。「出島」「築町」を通過した後、通常の「正覚寺下」方面には向かわず、「賑橋」「公会堂前」を通って終点「蛍茶屋」を目指す。

 「このコースは上り、下りともに終電近くの1便だけしか運行されていないので、あまり乗ったことがある人がいない『2番系統』。実は5つある運行系統の中で最も距離が長い。そこを震災復興に思いをはせながら、現役としては日本に1台しかない仙台の電車でのんびり走る。普段120円の電車に100円で乗れるのも面白い。それだけでも乗る価値は十分ある」と黒田さん。

 開催時間は13時30分~15時30分。料金は小学生以上100円。定員40人。申し込み締め切りは3月4日17時。問い合わせは同協会(TEL 095-811-0369)。

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