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築町に「グレイスリー」 老舗陶器店がライフスタイル提案の新業態店へ

ランチで提供する2種類のサンド

ランチで提供する2種類のサンド

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 カフェ「grace3(グレイスリー)」(長崎市築町)が5月15日、オープンした。

しっとりチキンハムと梅しそマヨサンド

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 1930(昭和5)年に現社長の野口明嗣さんの祖父が「野口陶器店」として創業した同店。野口さんの祖父は当時、焼き物の産地として知られる波佐見で陶工として働いていたが、機械化で仕事が減ったことから見切りをつけ、各地で陶器を売る行商を経て長崎の台所として栄える築町市場に店を構えた。代々店を継ぎ、15年ほど前に改装した同店では明嗣さんが有田焼や波佐見焼などを中心に扱ってきた。

 長男の恵央さん、次男の皓州さん、三男の大元さんの3人が店の運営の中心を担っていくことになったのに合わせ、カフェとして実際に陶器を使ってもらうことで「興味持ってもらうきっかけになる場所にしたい」と業態変更を決めた。

 大きなバーカウンターを備え、テーブル席と合わせて20席ほどの明るく開放的な雰囲気の店内には、恵央さんらが家具の産地として知られる福岡県大川市に通いセレクトしたテーブルや椅子が並ぶ。店内の一角には陶器の販売コーナーも設け、モダンなデザインの波佐見焼などを中心に岐阜など全国各地の焼き物の産地からセレクトしたテーブルウエアを並べる。

 素材にこだわったというカフェではランチメニューとして新大工エリアにある人気のベーグル店「VAG REE(バグリー)」(夫婦川町)のオリジナルベーグルを使った「しっとりチキンハムと梅しそマヨサンド」とグラハムバゲットに土井農場(諫早市)が手がける循環農法で育てた食用米を飼料に使うことで「臭みがなく甘みがある肉質に仕上げた」という諫美豚を使った「諫美豚のポークチャップサンド」(以上1,500円)を用意。ディナーでは「ピクルスとマリネ野菜」(330円)や「グリルドエリンギ」(440円)、「ウフマヨ」(2個660円)など、ワインや酒に合うおつまみメニューを日替わりで提供。東京・奥多摩にあるブリュワリー「VERTERE(バテレ)」が手がけるクラフトビールを季節ごとに2種類ほどピックアップして扱うほか、木曜~日曜限定で「低温長時間殺菌を行うことで牛乳本来の甘味や味わいを引き出した」という長野県小布施町産の「オブセ牛乳」を使ったカフェラテやミルクも提供する。

 恵央さんは「取扱商品を食器や家具、アパレルと衣食住全てに広げると同時にカフェで実際に使い、体感してもらうことでライフスタイルを発信できる店にリニューアルした。今後はサバを使ったサンドや季節の食材を使ったメニューなど広げていきたい。まずはカフェやおつまみと共に、お酒が楽しめる店として手軽に利用してもらえれば」と来店を呼びかける。

営業時間は、ランチ=11時~15時、カフェ15時~17時、ディナー=17時~22時。

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