プレスリリース

入浴を日本文化へ昇華させる「湯道文化賞」第3回受賞者5組が決定!

リリース発行企業:一般社団法人 湯道文化振興会

情報提供:

一般社団法人 湯道文化振興会(代表理事:小山薫堂、本社:東京都港区)は、日本人が日常的に行う入浴行為を「文化」へと昇華させることを目的として、入浴に関する文化的な取り組みに光を当てる「湯道文化賞」を創設。第3回となる今年の受賞者5組が決定いたしました。今年の「湯道文化賞」授賞式は、初の一般公開形式、長崎県雲仙市で開催いたします。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。



<受賞者一覧>
●湯道文化賞:入浴を「文化」へ昇華するために、特に輝かしい功績を遺した個人・団体。


湯畑
草津温泉群馬県草津町の日本を代表する温泉。自然湧出量は日本一を誇り、国内でも有数の酸性度を誇る湯が特徴。温泉の成分である湯の花の採取や湯温調節を行う施設「湯畑」や、泉質を変えることなく源泉を適温にする「湯もみ」など独自の文化が今も多く残っている。




2023年に完成した「温泉門」
<選考理由>
温泉を軸としたまちづくりを自治体、旅館、共同浴場などのさまざまな組織が連携しながら戦略的に行っている。その成果として昨年、新たな玄関口となる「温泉門」を完成させ、周辺には足湯や無料駐車場も整備した。その結果、付近の渋滞緩和や温泉街の周遊を促すなど、湯と共存するまちづくりのお手本となっている。ほかにも、2022年には源泉にコロナウイルスの感染力を抑える効果があることを大学と連携して研究、手洗い湯を作るなど、時代に合わせた温泉の価値を常に考え、行動し続けている。




●湯道特別賞:入浴文化の発展・継続を支えてきた個人・団体。


野外入浴セット2型
伸誠商事株式会社1942年創業。各種野外支援機器を多く取り扱う専門商社。1971年から「野外入浴セット」用の「オイル湯沸器」を納入開始。1tトレーラ上にボイラーを搭載し、浴槽やシャワースタンドへ湯・水を供給することにより、軽易に入浴することを可能にした。現在、自衛隊の国内外の派遣先で活用されている。




浴槽と洗い場
<選考理由>
自衛隊の入浴支援用設備を製造している伸誠商事株式会社。この設備の開発努力により、被災地などへの入浴援助を約50年にわたって続けることができている。野外入浴セットは、2024年1月の能登半島沖地震においても導入され、不安な気持ちを抱えている多くの人々の心と体を癒やした。湯を沸かし、浸かることのできる入浴機能を装備した特殊車両が存在するのは、世界で唯一日本だけ。改めて、お風呂の力を再認識するきっかけを提供した。




●湯道工芸賞:日本の伝統工芸分野において、入浴関連の道具や建物を制作するとともに、それらの国内外への魅力発信に寄与した個人・団体。


手ぬぐい「湯MAKE皆HAPPY!」
永楽屋江戸初期(1615年)創業の京都の老舗綿布商。創業以前、織田信長公の御用商人として活躍し『永楽屋』の屋号と細辻の姓を拝領。その後、江戸時代初期の元和元年(1615年)に呉服(絹の着物)から太物(綿や麻の着物)へと転換し創業。現在では手ぬぐいや風呂敷などを始めとした日本最古の綿布商として京都にて十四代、400年以上にわたり商いを続けている。




細辻伊兵衛美術館の外観
<選考理由>
吸水性に優れ、速乾性もある木綿の手ぬぐいは、「湯手(ゆで)」と呼称されるほど、湯との結びつきが非常に深い工芸品である。永楽屋の手ぬぐいは江戸時代から昭和初期にかけて時代の文化・風俗を映したデザインが多く、当時の染織技術によって歴史を伝えるメディアとしての側面も持つ。2024年1月に行われた湯道展では、江戸から令和まで6つの時代に渡り、永楽屋が各時代の最高技術を結集し制作してきた風呂にまつわる芸術性の高い手ぬぐいを披露。いまも作り続けられる永楽屋の手ぬぐいはこれまでの風呂文化を現代に伝えるとともに、未来に継承することにも寄与している。




●湯道創造賞:これまでにない発想や取り組みで、入浴に新たな価値を付加している個人・団体。



柳澤幸彦 氏妙法湯三代目店主。こんぶ湯の発案者。東京都公衆浴場業生活協同組合理事・広報副委員長、豊島区浴場組合支部長などを兼務後、東京都浴場組合広報委員副委員長を務める。第11回環境省グッドライフアワード実行委員会特別賞「環境と福祉賞」を受賞。





<選考理由>
こんぶは、肌によいだけではなく、杉の5倍も二酸化炭素を吸収することから、地球温暖化対策に非常に有効であると注目されている。そのこんぶと湯をかけ合わせ、地域の子どもたちや海外の方々に向けたSDGs教育を展開。きれいに洗ったこんぶを湯に浸ける「こんぶ湯」に浸かる体験をしてもらうことで、湯によって地域と地球の未来を救うことができるという新たな道筋を示した。使い終わったこんぶは、障がい者就労継続支援団体と協力して回収し、乾燥させ、茶畑の肥料として再利用するという。湯を中心に地域全体を巻きこんだ循環型の仕組みを作っている。




●湯道貢献賞:「湯道」の精神理念に深く共感し、それを体現する個人・団体。


雲仙地獄
雲仙市長崎県島原半島に位置し、「山の温泉」雲仙温泉と、橘湾沿いの小浜温泉、有明海に面したみずほ温泉といった「海の温泉」という、泉質の異なる多様な温泉が集まっている。国立公園第一号、長崎県国民温泉保養地第一号に指定されている。




おたっしゃん湯
<選考理由>
古くから「温泉」と書いて「うんぜん」と呼ばれるほど温泉とのつながりは深い土地柄。地元の人が入れる共同浴場の運営や、温泉の蒸気で調理する蒸し釜料理など、雲仙と小浜という特色の異なる2つの温泉を活用することで、まち全体で湯とともに生きる暮らしを体現している。湯道に共感し、湯道文化賞授賞式の開催を決定。地域の風呂文化と湯道を掛け合わせることにより、雲仙市の風呂文化をまち内外へ、ひいては、世界に発信していこうとしている。




【湯道文化賞授賞式&湯道未来会議】
今回初の一般公開形式となります。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

↓湯道文化賞授賞式&未来会議の参加応募はこちらから
https://forms.gle/6JFzsh1ze74Rk1ir5

◆開催概要
・日 時:2024年11月3日(日)
     12:30~ 受付開始
     13:00~14:00 第3回「湯道文化賞」授賞式
     14:30~15:30 湯道未来会議
・会 場:雲仙観光ホテル ダイニングルーム
・住 所:長崎県雲仙市小浜町雲仙320
・参加費:無料 ※現地までの交通費は、各自でご負担ください。

◆「湯道文化賞」とは
日本の入浴文化の保存・振興、そして、日常の入浴行為を「文化」へと昇華させることを目的とした表彰制度。2022年に創設。日本人が日常的に行う入浴行為を「文化」へと昇華させることを目的として、入浴に関する文化的な取り組みに光を当てる賞。

<湯道文化賞 審査委員>
・柏井 壽 氏(小説家/湯道文化振興会 理事)
・石井 宏子 氏(温泉ビューティー研究家)
・ステファニー・コロイン 氏(銭湯大使)
・杉本 圭 氏(温泉カメラマン)
・小山 薫堂 氏(放送作家/湯道文化振興会 代表理事)

◆「湯道未来会議」とは
お集まりの皆さまと一緒に「湯の可能性」について議論するシンポジウム。テーマは、「湯によるまちづくり(仮)」。登壇者は後日発表いたします。

【雲仙 湯道文化祭 も初開催!】
湯道文化賞授賞式に合わせて11月2日~4日の3日間、雲仙市にて「雲仙 湯道文化祭」を開催いたします。詳しくは湯道文化振興会HPをご確認ください。
URL:https://yu-do.jp/


◆「湯道」とは
現代に生きる日本人が日常の習慣として疑わない「入浴」という行為。 しかし冷静に考えるならば、飲める水を沸かして湯にし、それに人が浸かる・・・ 世界196ケ国のうち、水道水を安全に飲める国は数ケ国しかないことを鑑みれば、 これほど贅沢で感謝すべき行為はありません。 日本人にとっての入浴という行為は、世界でも類稀なる生活文化であり、 その精神と様式を突き詰めてゆくことで一つの「道」になるという想いに至りました。 「感謝の念を抱く」「慮る心を培う」「自己を磨く」という三つの精神を核としながら、 日本の入浴文化を世界に発信する活動です。

◆団体概要
団体名:一般社団法人 湯道文化振興会
所在地:東京都港区虎ノ門5-11-1
設立:2020年10月19日
代表理事:小山薫堂
事業内容:日本の入浴文化の保存、普及および国内外への啓蒙活動。日本の伝統工芸の保存、普及および振興活動など。

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