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長崎県最年少の防災士に出水流さん 長与町長を表敬訪問

長崎県最年少の防災士認証を受けた出水流さん

長崎県最年少の防災士認証を受けた出水流さん

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 長与第二中学3年の出水琉(りゅう)さんが長崎県内最年少の防災士に認証されたことを受け、1月31日、長与町役場に吉田愼一町長を表敬訪問した。

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 防災士は阪神・淡路大震災の教訓の伝承と市民による新しい防災への取り組みを推進し、防災と危機管理に寄与することを目的とする日本防災士機構が認証する民間資格。2025年1月現在、31万人以上が認証を受け、「自助」「共助」「協働」を基本理念に災害に関する知識や技能を持ち、地域の防災を支えるリーダーシップが期待されている。昨今は内外で災害が多発していることを受け、関心が高まっている。

 父親の享さんが長崎大学職員としてインフラ維持管理の技術者養成に携わりながら、子どもに向けて土木の仕事や防災の役割を知ってもらう活動を行っていることから、小さい頃からダムなどに行く機会があったという琉さん。ダムなどを設置することで洪水を防ぐなど、土木の役割の中でも特に防災への役割に関心を持つようになった。9年前に発生した熊本地震では現地を訪れて惨状を自身の目で見たことや、長崎市にある眼鏡橋の側に景観を守りながら氾濫を防ぐためのバイパス水路が設けられていることなどを知ったことで、より一層、防災への関心が高まったことから、昨年行われた防災士試験への受験を決めたという。

 琉さんは昨年10月、長与町で行われた「長崎県防災推進員養成講座」を受講。救急救命の技能講習を受けるとともに試験に向けて準備を進め、見事、合格を手にした。

 表敬訪問では認定書を手に「もしもの災害が発生した際に長与町を守りたいという思いで資格取得を目指した」と振り返る出水さん。吉田町長は「防災士の認証を受けたことは非常に誇らしい。いつ災害が起きてもおかしくないなか、町としても防災の取り組みに力を入れたい。ぜひ、一緒に手伝ってもらえれば」と期待を寄せた。

 「防災の知識をより深め、将来は国土交通省を目指したい」と意気込む出水さん。「防災士として若い世代の人に防災の知識を身につけてもらい、地域に貢献できれば」とも。

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