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長崎市南部が舞台の映画、ショートフィルムフェス観光映像大賞にノミネート

映画のキービジュアル

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 長崎市南部エリアのイメージ向上を目的に製作された映画「いとをかし。」が4月24日、国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA) 2025」の観光映像大賞のファイナリスト5作品に選ばれた。

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 土井首、深堀、香焼、三和、野母崎、伊王島、高島の7地区がある長崎市南部は豊かな自然や海の幸に恵まれ、世界遺産・軍艦島などがある一方、人口減少や超高齢化が深刻化する地域。2023年、長崎県と長崎市の伴走型支援を受けて同地区の活性化に向け安達考紀さんと武次亮さんが「めちゃ南部実行委員会」を設立。ひとくくりにできない個性がある同エリアの多様な歴史がもたらす「るつぼ感」を「カオス」と捉え、トンカツをのせたちゃんぽんを提供する「ひふみ」(長崎市平瀬町)や炭鉱の島としての歴史を具現化した真っ黒い「炭鉱カレー」を提供する「ごはんやさん」(伊王島1)など地元の飲食店を「カオス飯」として紹介する取り組みを始めた。

 現在、24品をカオス飯として紹介する同実行委員会では昨年夏、同エリア出身の映像監督・野上鉄晃さんに声をかけ、映画の製作をスタート。伊王島地域おこし協力隊として活動する林田慎一さん演じる慎太郎が、長崎市出身の塩田みうさん演じる肉食系の彼女・南海と緒方亜希さん演じる草食系の彼女・真南月に二股をかけ、アイスピックとナイフをそれぞれ手にする2人にスナックで詰められるシーンから始まるストーリーでは南海と真南月とのなれそめを回想していく。作中には、土井首地区出身で「よしもと長崎県住みます芸人」として活動する長崎亭キヨちゃんぽんさんが笑いを誘うシーンもある。

 今後、カオス飯を起点にイベントやふるさと納税などで取り寄せできる土産品などの事業展開と同時に地域の空き家対策や高齢者へのDXによる見守りサービスを導入するなどに取り組む、自律した地域商社の立ち上げを目指すという同実行委員会。「主演の俳優2人以外は、監督からロケ地、出演者、エキストラまで長崎市南部にこだわって作り上げた」と振り返る安達さん。今年は主要部門に108の国と地域から4592作品の応募があった同映画祭。安達さんは「ノミネートや表彰で話題になることで地元が盛り上がるきっかけになれば」と期待を込める。

 アワードセレモニーは6月11日、東京で行われる。

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