今年の長崎くんちの踊町で「太鼓山(通称=コッコデショ)」を奉納する樺島町が製作した公式グッズが地元の理容店「ヤマサキ」(長崎市樺島町、TEL 095-825-2979)で6月から販売され、くんちファンの注目を集めている。
樺島町自治会総務部長で太鼓山長采(ながざい)・指揮者の 山﨑猛さんが経営する同店内にグッズがずらりと並ぶ。樺島町オリジナルデザインの手ぬぐい(500円)、鉢巻き用手ぬぐい(400円)、マフラータオル(1,000円)、Tシャツ(2,300円~)、サポーター用Tシャツ(3,500円)、太鼓山保存会ミニ采(500円)、布バッグ(1,800円)、Tシャツ型携帯ストラップ(840円)、木札携帯ストラップ(小525円・大840円)。今後、扇子や傘鉾デザインのTシャツも完成する予定。売れ筋はマフラータオルだという。
サポーター用Tシャツ購入客は、長崎くんちで出し物を披露する前に同町で行う報告会に招待される特典が付く。
グッズ製作には樺島町の関係者も積極的に参加し、樺島町の関係者とデザイナーが一緒に打ち合わせて作り上げた。サポーター用Tシャツと布バッグは、1799(寛政11)年に太鼓山を考案した天草屋という船問屋に由来して、波といかりをモチーフにデザインしたという。ミニ采は同町内の青年部と婦人部、太鼓山の担ぎ手が分担して手作りした。
「今年の担ぎ手はつわものぞろいで、筋力トレーニングも順調に進んでいる。コッコデショの稽古の見学に熱心に通うファンもたくさんいる。グッズを通して、町内の人も町外の人も一緒に、くんちが始まる前から気持ちを盛り上げ楽しんでいきたい」と山﨑さん。
国指定重要無形民俗文化財の長崎くんちは江戸時代初期から始まり、毎年10月7日~9日に開催される諏訪神社の礼大祭。樺島町が奉納する太鼓山は貿易船が航海する様子を表現したもので、担ぎ手36人が「コッコデショ」の掛け声で1トン以上ある太鼓山を高く放り上げ、担ぎ棒を片手で受け止めるシーンが最大の見どころ。長崎くんちの踊町は7年に一度の輪番制のため、コッコデショの迫力あるパフォーマンスを心待ちにしている地元ファンが数多くいることでも知られる。
同店の営業時間は9時~19時。第1・3日曜と月曜定休。