発達障がいや不登校などのほか、マイペースで学習を進めたい中学生を対象とした個別学習塾「勉強ラボ」(長崎市虹ヶ丘町、TEL 090-8622-4705)が8月、開設された。
同塾を立ち上げた白石直子さんは15年間、塾講師や家庭教師として数多くの小中学生を指導してきた。結婚を機に退職したが、生まれてきたわが子が発達障がいであることがわかった。学力が高い生徒から勉強の方法が分からない生徒まで幅広く指導してきた実績を持つ白石さんだが、自分の子育てでは苦労の連続だったという。
「この経験が、今まで自分が導けなかった生徒の指導にも生かせるのでは」と一念発起した白石さん。自身が苦悩してきた経験から、自分と同じように子育てで苦しんでいる保護者をサポートし、子どもたちの適性に合う教育環境を作るため「勉強ラボ」を個人で立ち上げた。
「一口に発達障がいと言っても特別なわけではなく、障がいという名前がついているだけで、一つの個性だと考えている。中には並外れた記憶力を持つなど、特長がある子どもがたくさんいる。多くの子どもが自分の好きなことに対しては集中力が高かったり、大人顔負けの知識を持っていたりする」と白石さん。結婚前に塾で指導をしていたとき、集中力が続かない子どもにどう対応していいのかがわからず悩むことが多かったが、子育て経験を通じて対応する方法を学んできたという。
同塾では、生徒の集中力がどれくらいの時間まで継続できるのかを最初に測定。次に「図で説明する」「文章を読み上げる」「文字を見せる」などの複数の指導方法を試みて、生徒が一番理解しやすい方法を探り当てる。「その生徒に適した方法で学習を進めることで、生徒の精神的負担を軽減し自信を持たせるため」と白石さんは話す。
「子どもたちが『自分はやれる』という自信を持つことが最も大切。その子に適した方法で学習を進めれば、その後は自分自身の力でグングン伸びていく」と力を込める白石さんは「子どもたちと接していて、『素晴らしいなあ』『宝の山を見つけたな』と感じることが多い。子どもたちの才能を開花させる手伝いをさせてもらえることが何よりもうれしい」とほほ笑む。同塾では、自宅や病院での出張指導、体験授業なども行う。
料金は月額2万5,000円~(小学生は1万8,000円~)。運営時間は10~21時。日曜定休。問い合わせはホームページから受け付ける。