長崎・万屋町通りに輸入古着・雑貨とアイスの複合店-沖縄アイスが人気に

春休みで遊びに来た藤原健斗さん(17)。金子さんの先輩の息子で「チョコレート味がお気に入り」という

春休みで遊びに来た藤原健斗さん(17)。金子さんの先輩の息子で「チョコレート味がお気に入り」という

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 長崎市中心部、万屋町通りに2月8日にオープンした輸入古着・雑貨と沖縄アイスの複合店「77store」で現在、沖縄以外で見掛けるのは珍しい沖縄アイス「ブルーシール」のリピーターが増えている。

沖縄特産品のフレーバー。左上段から「さとうきび」「塩ちんすこう」「シークヮーサー」

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 「ブルーシール」は1948(昭和23)年、当時アメリカの占領下にあった沖縄で創業。アメリカのアイスクリーム会社と契約してアメリカ流の製造技術を守りながら、地元の人たちの嗜好(しこう)に合わせて沖縄の気候風土に適した独自のフレーバーを開発。「さとうきび」「紅いも」「シークヮーサー」など、沖縄の特産品を取り入れていることから、「アメリカ生まれの沖縄育ち」と呼ばれる。現在、沖縄で「ブルーシール」を知らない人はいないというくらい普及しており、学校給食で出されることもあるという。

 店主の金子克太郎さんはニューヨークにアパレル関係の友人がいることからサラリーマン時代から年に数回渡米。昨年後半から今年にかけては、脱サラを決意して3カ月ほどアメリカのアパレル事情などをつぶさに見学してきた。「アメリカではアパレル店の中でアイスやクレープなどを売る店が少なくない。これを長崎でやってみたいとずっと考えていた」という。自身も気に入っている沖縄アイス「ブルーシール」を売る輸入古着の店という青写真が固まり出店場所を探していたところ、アパレル店を複数所有する経営者で金子さんの先輩に当たる男性から情報が入った。

 「先輩から『万屋町の店を閉店するから、おまえが引き継ぐなら必要なものは全部残していく』と言ってもらった。内装もレジも什器類に至るまでほとんどそのまま。この通りには他の先輩たちの店もいくつかある。気心が知れた人たちが切磋琢磨(せっさたくま)する場所でスタートできることに心から感謝している」と振り返る。店名の数字は、金子さんが1977年生まれであることと、アメリカの星条旗が1777年に制定されていることに由来する。「それくらいアメリカが大好き」と金子さん。

 万屋町通りは「メガネのコクラヤ」から「りかちゃん通り」「ベルナード観光通り」と交差して、「浜勝本店」までのおよそ350メートルを結んでいる。沿道には茶わんむしの老舗「吉宗(よっそう)」やフランス菓子店「リトル・エンジェルズ」などの人気店をはじめ、独特の個性がある店が多く、浜町の裏側を意味する「ウラハマ通り」と呼ぶ人もいる。

 「アパレル店の先輩たちには『アイスと古着が合うか?』と疑問に思われていたが、いざ来てもらうと『違和感ない。新しいやり方かもしれない』と言ってもらった。ぜひ定着させていきたい」と金子さんは意気込む。

 フレーバーは「さとうきび」「塩ちんすこう」「シークヮーサー」「紅いも」「パイナップル」「アセロラシャーベット」「マンゴーシャベット」「パッションフルーツシャーベット」「チョコレート」「バニラ」の合計10種類。容量は130ミリリットル。価格は324円。

 営業時間は13時~20時。詳しくはフェイスブックページで確認できる。

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