軍艦島資料館(長崎市野母町)に「デジタルBOX軍艦島」が設置されて、9月9日で半年を迎えた。
【デジタルBOX軍艦島の様子】
同館は2003(平成15)年、旧野母崎商工会青年部が既存の郷土資料館を手作りで改修してオープン。2011(平成23)年にリニューアルし、軍艦島の歴史、娯楽、生活などのコーナーに合わせ貴重な写真などの資料を展示してきた。
今年3月に設置した最新鋭のデジタルコンテンツエリアには、裸眼で3D映像を体験できる空間再現ディスプレーとタッチ・スワイプで自由に軍艦島を移動できるモニターを設置。タッチスクリーン式の縦型モニターでは軍艦島南側の屋外と「日給社宅19号棟」を投影。自分が見たい場所をタッチし、移動しながら周囲の様子を見ることができる。
【日給社宅19号棟の内部まで見ることができるタッチスクリーン式の縦型モニター】
空間再現ディスプレーでは、昨年11月に長崎市観光政策課の協力で世界遺産・軍艦島の立ち入り禁止エリアで撮影した2万枚の写真を「フォトグラメトリ」と呼ばれる技術で生成した3Dモデルを投影。コントローラーを操作して自由な視点から楽しめるディスプレーは、見ている人の顔を感知して視点に合わせて映像が移動。パネル表面の特殊レンズによって3Dメガネを着用せず、裸眼で立体空間を体験できる。
【空間再現ディスプレイで上空から見る軍艦島の様子】
同施設を管理する長崎のもざき恐竜パークの岩永朋也さんによると、今年4月から8月までの入場者数は1万5600人ほど。「軍艦島上陸ツアーでも見ることのできない立ち入り禁止エリアの様子を見ることができる。野母崎を訪れたついでに立ち寄ってもらえれば」と来館を呼びかける。
開館時間は9時~17時。入場料は、大人=200円、小中学生=100円。