長崎市内で4月14日、日中2回・数分間にわたり激しい「ひょう」が降り市民を驚かせた。
長崎地方気象台の発表によると降った「ひょう」の直径は約8ミリ。県内上空にマイナス27度以下の強い寒気が流れ込んで大気の状態が不安定になっていたためという。
長崎市内でひょうが観測されたのは2012年11月以来、2年4カ月ぶり。ひょうは積乱雲から降る直径5ミリ以上の氷の粒のことを指し、5ミリ未満のものは「あられ」と呼ぶ。
14日の長崎市出島町周辺は午後から少しずつ厚い雲が広がり、16時過ぎごろには小雨が降ったりやんだりしていた。16時50分ごろ、突然「バラバラ」という大きな音とともに激しいひょうが3分ほど降った。17時20分ごろは数分間、再びひょうが激しく降ると同時に激しい雷鳴が響いた。
外出中、ひょうに遭遇した女性は「初めてひょうを見た。雨にしては音が大きいし、当たると痛いし、白い粒がどんどん道路に広がるのが見えて頭の中が真っ白になった。怖かった」と話していた。
2回目のひょうの後は、長崎市内各地のほか時津町、長与町など広い範囲で落雷の影響と見られる停電が発生。浜町アーケード一帯も停電し、照明や信号機が消えるなどした。ベルナード観光通りと中通り商店街を結ぶ交差点の信号機停電現場では、笛を吹く複数の警察官が交通整理の対応に追われたが、20時30分ごろ復旧した。九州電力では現在、変電所が落雷の影響を受けたためとみて詳しい原因を調べている。