今年8月に長崎ブリックホール(長崎市茂里町)で上演された市民ミュージカル「赤い花の記憶 天主堂物語」が来年7月30日・31日に同所で再上演されることになり、出演者を募集している。
同公演は、旧大浦天主堂(南山手町)の建設を巡る人々の対立や交流を、キリスト教の450年に及ぶ歴史を背景にオムニバス形式で描いたミュージカル。長崎在住の作家・小山内清孝さんが脚本を担当した。昨年、大村市や南島原市、天草市で初上演され、今年8月11日に長崎ブリックホールで公開された。
長崎県内唯一のプロオーケストラ・認定NPO法人「OMURA室内合奏団」(大村市)が現場で生演奏し、「ザビエルからの手紙」「イエス、マリア」「かすていらに夢中」「信徒発見」「赤い花」などオリジナル26曲で舞台を盛り上げる。出演者は一般市民から公募し、JOKO演劇学校(東京都)講師で演出家の菊池准さんが演技指導する。同合奏団芸術監督で声楽家の村嶋寿深子さんが歌唱指導を務め、NHK「おかあさんといっしょ」など多くの子ども向け作品を手掛けた演出家・振付師の大原晶子さんが振り付けを担当する。
物語は1863年、フランス人神父・プチジャンが長崎に赴任するところから始まる。当時、「フランス寺」と呼ばれた木造建築物・旧大浦天主堂の建設を巡り、プチジャン神父と天草出身の大工棟梁(とうりょう)・小山秀之進との対立や交流を軸に描く。大工の娘と弟子との恋物語や、島原の乱、二十六聖人の受難、信徒発見、浦上四番崩れなど、日本のキリスト教450年の史実と、演出されたさまざまなエピソードが交錯しながら物語が展開する。
出演者の募集人員は80人程度で、参加資格は小学3年生以上。応募締め切りは来年1月29日(必着)。長崎市立大浦小学校(上田町)で2月14日に出演者説明会を行う。
応募用紙はホームページからダウンロードできるほか、長崎ブリックホール、長崎市民会館文化ホール(魚の町)、長崎チトセピア(千歳町)、えきまえいきいき広場(大黒町)、アマランス市民活動センター「ランタナ」(馬町)、長崎新地バスターミナル(新地町)で配布する。