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長崎・浦上キリシタン資料館で映画「信仰の礎」上映会

浦上キリシタン資料館

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 浦上キリシタン資料館(長崎市平和町、TEL 095-807-5646)で6月4日、約50年前に信徒が制作した映画「信仰の礎(いしずえ)」が上映される。

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 同作は1865年、禁教下で建立されたばかりの国宝「大浦天主堂」(長崎市南山手町、正式名称=日本二十六聖殉教者堂)に浦上村からやってきた信徒らが信仰を続けてきたことを告白した「信徒発見」から100年経過した1965年に、当時の信徒らによって聖劇「浦上切支丹(キリシタン)」が上演され、後日映画化されたもの。

 「信徒発見」とは、南山手の外国人居留地内に住むフランス人のために建立された大浦天主堂で、主任司祭のベルナール・プティジャン神父に浦上村の住人数名が近づき、「ゆり」という50代の女性が「ワレラノムネ(宗)アナタノムネトオナジ」(私たちはキリスト教を信じています)と神父にささやいた事件を指す。神父は彼らが禁教令下で長年にわたり信仰を守ってきたことに驚いたという。しかし2年後の1867年、浦上村の信徒らが仏式の葬儀を拒否したことから信仰が明るみに出る弾圧事件「浦上四番崩れ」が起こる。信徒代表の高木仙右衛門ら68人が捕縛されたが、抵抗せずに両手を差し出す信徒らに役人たちの方が動揺したと伝えられている。

 禁教令は明治時代まで続いたが、諸外国の反発を招いたため1873(明治6)年に廃止された。浦上地区では江戸時代を通じて「浦上一番崩れ」(1790年~)、「浦上二番崩れ」(1839年~)、「浦上三番崩れ」(1856年~)と、数回の弾圧を受けており、多くの信徒が拷問されたり処刑されたりした。「浦上四番崩れ」は明治時代に禁教令が廃止されるまで続いた。

 「信仰の礎」は、監督・脚本・演出をはじめ、出演者ほとんどが浦上、本原、城山、西町(南山)教会の当時の信徒によって制作された映画で、今回の上映では劣化したフィルムを再生し、字幕スーパーを加えたという。

 上映時間は15時30分~16時45分。定員40人。入場無料だが電話やファクスなどで事前予約が必要。

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