女性のまちづくりグループ「ナガサキマチナカ女子部」(長崎市木場町)が企画・制作した「ナガサキ花男子図鑑」が5月20日、「長崎創成プロジェクト事業」として長崎市から認定を受けた。
「花を贈りあうマチってヨカね」という女子部員の一言がきっかけとなり、長崎花市場販売部の協力で始まった同企画。「マチを盛り上げるよか男(長崎弁で街を盛り上げるいい男の意味)」をテーマに、女子部が選んだモデルに花束を手にしてもらい、市内のさまざまな場所で撮影した写真を冊子にまとめる。
阿部美和子部長は「当初はイケメン図鑑が良いのではとの声も上がっていたが、『あぁ知ってる!』という人をモデルに、長崎でしか作れないものを作ろうとの話になった。よか男とともに花屋さんが作ってくれた花束とマチナカのちょっと気になる景色も見どころ。町や人やストーリーが詰まった一冊に仕上がった。町や人を知るきっかけになれば」と話す。
図鑑の1人目は 2019年3月に閉会した長崎歴史文化協会で発足当初から理事長を務めた郷土史家の越中哲也さん(97)。阿部部長は「協会での最後の写真なのでは」と話す。
このほか、撮影場所は再開発地で行うよう意識しているという。長崎で育った人なら小さい頃に誰もが訪れているであろう、浜屋百貨店の屋上や合併で変わる可能性がある十八銀行本店社屋前などを選び、県立大学学生がカメラマンを担当している。
阿部部長はプロジェクト認定を受け、「町で頑張っている人たちを発信したい。人と花と町をつなぐプロジェクトにしたい」と意気込む。「この図鑑をきっかけに花贈りの町になったらすてきではないか。関わっている人たちが喜んでくれているのが何よりうれしい。長崎初の楽しさの発信を今後も続けていきたい」とも。
女子部ではこのほか、「ちょっとうれしくなるおまけがついた街歩きマップ」をコンセプトに「花とみどりのごほうびマップ」も作成した。掲載店でマップを見せた人を対象に花などをプレゼントしている。
図鑑、マップは県内の生花店や同団体が企画するイベントなどで無料配布する。