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タクシー会社がおつかい代行サービス開始 外出困難で困っている人の力に

タク急便の案内

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 キングタクシー(長崎市光町)が4月23日、タクシーによるおつかい代行サービス「タク急便」の提供を始めた。

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 新型コロナウイルスの感染拡大で利用客減少に苦しむタクシー事業者の支援や宅配需要の拡大に対応することを目的に、赤羽一嘉国土交通相が4月21日、タクシーによる貨物運送を5月13日まで特例的に認めると発表したことを受けたもの。過疎地域ではタクシーの貨物運送も認められていたが認可を得るには数カ月かかっていた。特例措置では地域を限定せず審査期間を大幅に短縮していた。

 サービスは日用品や食料品などの買い物代行や処方薬の受け取り代行を想定しているといい、買い物先などの目的地から届け先までの通常タクシー運賃で利用できる。商品代金は同社で立て替え、運賃と共に精算する。接触機会軽減のため受け渡しはドライブスルー方式で車窓から行う。

 同社ではオゾン脱臭・除菌システムによる車内除菌などの取り組みを行っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、利用客やドライバーを守るため次亜塩素酸水噴霧器やアルコール消毒液を車内に設置して利用客とドライバーの健康と安全に配慮するほか、稼働台数を制限するなどして対応している。

 山下憲一社長は「感染拡大で病気の治療のため継続して服用する必要のある処方せん薬の受け取りができず困っている人がいると耳にしていた。タクシーで解決できないか考えていたが貨物運送の認可という壁があった。特例措置を受けて、すぐに準備を進めサービスを始めた」と話し、「今後は需要拡大が見込まれる飲食のデリバリーやショッピングモールと提携して事前予約制で貸し切り運行を行うなど、タクシーで感染拡大で困っている人の力になれるようなサービスの提供も考えていきたい」と前を向く。

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