西日本に数年に一度の強い寒波が流れ込み、長崎地方気象台によると1月9日午前1時に長崎市で観測史上2番目に多い15センチの積雪を記録した。
7日から降り続いた雪の影響で高速道路や長崎バイパスが通行止めとなり、一般道の一部でも通行止めやチェーン規制となっていたことから、8日朝から長崎バスや県営バスでは運行を見合わせ、昼ごろから路線バスの一部区間で運行を再開。商業施設で閉店時間を早める動きがあった。
8日夜から寒気がさらに強まったことから、9日は長崎地区の路線バスで終日運転を見合わせた。8日は通常通りに運行した長崎電気軌道でも9日は始発から運転を見合わせ、午後に運転を再開している。浜屋百貨店(長崎市浜町)やアミュプラザ長崎(尾上町)、みらい長崎ココウォーク(茂里町)では臨時休業を決めたほか、ゆめタウン夢彩都(元船町)では閉店時間を切り上げた。
平和公園(松山町)にある平和の泉では池の表面が凍り付き雪が積もり始めたとSNSで話題になった。当日は「反核9の日座り込み」が行われ、約25人が雪の降りしきる中、核廃絶を訴える姿も見られた。
「朝から作業場に行くと屋根から大きなつららが何本も垂れ下がっていた」と話すのは琴海戸根町で朝長ハーブ園を経営する朝長武雄さん。「敷地内に小さな川が流れているため冬場は冷え込みが激しいが、こんな光景を見るのは30年ぶりくらいでは」と驚く。
長崎地方気象台によると10日も引き続き寒気の影響を受けることが予想されている。