長崎発のスタートアップを目指す人材発掘や起業支援を行うプロジェクト「Nagasaki Startup Compass(ナガサキスタートアップコンパス)」が7月から始まる。主催は長崎市とFFGベンチャービジネスパートナーズ(福岡市中央区)。
FFGベンチャービジネスパートナーズは、ふくおかフィナンシャルグループのベンチャーキャピタル(投資家)。地域経済の活性化や新産業の創出を目指すベンチャー企業の支援を行う。長崎市は、新たな産業の種を創出・育成する「新産業の種を育てるプロジェクト」に取り込んでいたことから、新たなビジネスモデルを活用した新規事業創出を図るため、スタートアップ支援への取り組みの一環として同社と連携したプロジェクトを決めた。
長崎市産業雇用政策課の林奈苗さんは 「市では、起業を目指す人の発掘・育成や起業家コミュニティの活性化に取り組んでいる。スタートアップを目指す皆さんをしっかりサポートするとともに、新しいことにチャレンジし、技術革新や経営革新を起こす土壌づくりをしていきたい」と話す。福岡を拠点とするスタートアップ支援組織GxPartners(福岡市中央区)や定額宿泊サービスを提供するKabuK Style(長崎市古川町)も提携する。
プロジェクトでは、10回にわたりビジネスモデルのブラッシュアップから起業アイデアの仮説検証までの実践的なプログラムを提供する起業家育成事業「コッコデショ」に取り組んでもらうほか、4回にわたってオンラインセミナーを開催。7月12日に開催する第1回は、「起業に欠かせないファイナンスの基礎知識」をテーマに据える。8月からは、事業アイデアを創出するためのワークショップを月に1回程度行うほか、専門家が長崎市内のスタートアップ関連施設を訪問しての資金に関する相談会や情報発信なども週に1回程度行う。
FFGベンチャービジネスパートナーズマネジャーの松田優さんは「長崎は昔ながらの良さや温かさを残した街。この街で挑戦してきた先人のように長崎の中で新しい世界へ挑戦する仲間を増やし応援していきたい」と意気込む。「何か新しいことに挑戦したい、アイデアはあるがどのように形にしていけばよいのかわからない、という人から実際に起業を目指している人まで幅広く支援するプロジェクトを長崎市や提携企業とともに作り上げていきたい」とも。
参加無料。ホームページで申し込める。