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長崎県美術館で「山本二三展」 故郷・五島を描く「五島百景」とセレクションも

会場の様子

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 長崎県美術館(長崎市出島町)で8月1日、「五島百景完成記念 山本二三展 the BEST」が始まった。

インタビューに応じる山本二三さん

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 山本さんは長崎県五島市出身のアニメーション映画美術家。1978(昭和53)年、NHKのテレビシリーズ「未来少年コナン」で美術監督に抜てきされて以来、映画「天空の城ラピュタ」(1986年)や「火垂るの墓」(1988年)、「時をかける少女」(2006年)など大ヒットアニメの背景画を手掛けてきた。美術監督という職人技と芸術性を求められる分野で数多くの作品に携わりながらさまざまな表現手法を編み出し、日本のアニメ界をけん引してきた山本さん。一方で2011(平成23)年から「故郷のことを知らない」ことに気付き、「40年近く培ってきた背景画の技術を100枚の絵に込めて五島の素晴らしい歴史を絵に描きたい」とライフワークの一環として故郷を描く連作「五島百景」に取り組んできた。

 2020(令和2)年10月17日、100点目となる「黄島」を描き終えた山本さん。長崎県美術館での個展は2013(平成25)年に制作途中の「五島百景」十数点と共にベスト展を開いて以来2度目の開催となる。同展は「五島百景」の完成を記念して一堂に展示するとともに、山本さんがこれまで手掛けてきたアニメーション作品の代表作を紹介するベスト展を併設。「ファンタジー」「日常」「森」のテーマごとの作品と共に「山本二三セレクション」と「山本二三の長崎(五島百景ほか)」の5部構成・約270点を展示するのは長崎だけの特別な展示構成となる。

 山本さんは宮崎駿さんや高畑勲さん、新海誠さん、細田守さんらと共に作品を手掛けてきたことから、「自分が携わってきた作品の監督は博識で妥協しない勉強家。アニメーション作品は予算やスケジュールによってクオリティーが変わるが、若い人には線画や点画に注目しつつ技術や手法を見てほしい」と笑顔を見せる。

 ライフワークとして取り組んだ五島百景は、山本さんが埼玉県飯能市在住であることからコロナ禍で五島へ取材に行けない状態で自身のアトリエにこもり、大きい作品では約1カ月かけて一つの作品を描き上げたこともあったという。「オファーのない仕事だからこそ画家として妥協せず描ききった。ディレクターは自分自身だからこそアナログに徹底して楽しんだ」と振り返り、「アナログには『ゆったりと生きていきましょうという』意味もある。若いころ、『作品に隙がない』と言われた経験から、絵の中に静と動を持たせ隙を見せている」と見どころを話す。

開館時間は10時~20時。観覧料は一般平日1,200円ほか。関連イベントとして8月13日、長崎ブリックホール(茂里町)で長濱ねるさんとのトークショーも予定する。9月5日まで。

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