「まちあるき双六(すごろく)大会」が3月26日、長崎市伊王島町で開催される。主催は長崎さるくボランティア団体「ながさき双六の会」。
長崎の街を大きなすごろく絵図に見立て、参加者自身がすごろくの駒となって、サイコロを降りながら出た目の数だけポイントを進み、クイズやゲームを織り交ぜながらまち歩きを楽しむ同イベント。2006(平成18)年の同会発足以来、毎年1000人規模でイベントを開いていたがコロナ禍で開催できない状況となっていた。
今回の舞台となる伊王島は、平家物語にも登場する平安時代の僧・俊寛の墓が残されている。鎖国時代は潜伏キリシタンが多くいたとされる一方、オランダ船や唐船が行き来した長崎港の玄関口として番屋駐屯所が設けられていた。1866年に江戸幕府がアメリカ・イギリス・フランス・オランダの4カ国と締結した江戸条約に基づき国内8カ所に設置した灯台の一つ「伊王島灯台」が設置されたほか、明治以降は教会が建てられカトリックの島としても知られる。
1941(昭和16)には伊王島炭鉱が開坑し、1962(昭和37)の最盛期には7600人以上が暮らす炭鉱の島として栄えた一面もある。1972(昭和47)年に閉鉱後はリゾートの島として力を入れ、2011(平成23)年に伊王島大橋が開通したことから長崎市内から30分ほどで訪れることができる行楽・レジャースポットの一つとして人気がある。
同イベントでは伊王島の桜や景色とともに歴史や文化にスポットを当て、魅力を再発見することを目指す。同会実行委員長の平山智秀さんは「コロナ禍が落ち着きはじめて初の開催となることから特別版として企画した。海と灯台が織り成す歴史の町・伊王島を楽しんでもらえれば」と参加を呼びかける。
開催時間は9時30分~13時。1チーム2人以上で、参加費は、大人=500円、小・中学生・高校生=300円、小学生未満無料。ホームページなどで受け付ける。3月15日締め切り。